6月6日午後、熊谷市緑化センターでひらかれた学習会「アジアの平和を考える」に参加した。
「アジアの平和」の現在の焦点は、やはり「北朝鮮問題」。
学習会の講師は、北朝鮮による拉致問題や核実験、ミサイル発射実験などの解決には、外交交渉が不可欠なのに、それが全く行われていないところに問題がある、と指摘した。そして交渉の前提となる信頼関係をつくる必要を強調し、そのためには相手をよく知ることが大切だとして、日本が1910年に大韓帝国を併合し植民地化して以降、今日に至る日本と韓国・朝鮮の歴史について解説した。
熊谷での学習会だから、1923年の関東大震災時の一般民衆による朝鮮人虐殺の事件についても語られた。
学習会では、拉致問題が解決し日本と北朝鮮の国交が正常に行われるようになっては困る人たちがいる、との提起もあった。
えっ?と思ったが、「北朝鮮がとんでもない危険国家」でなくなれば、憲法9条を変える根拠がなくなる。憲法9条を変え日本を戦争をする国にするためには、北朝鮮は危険国家でなければならない、との説明に、ナルホドと思った。
前置きが長くなったが、学習会では小泉元総理と金総書記による「日朝平壌宣言」が紹介された。
「宣言」をあらためて読んで、正鵠を得たすばらしい内容に感心するとともに、「アジアの平和」の焦点・「北朝鮮問題」の解決のためには、この「平壌宣言」を双方が誠実に実行することが重要であり、またそれ以外には解決できないとつくづく思った。(管理人)
〈資料〉日朝平壌宣言
両首脳は、日朝間の不幸な過去を清算し、懸案事項を解決し、実りある政治、経済、文化的関係を樹立することが、双方の基本利益に合致するとともに、地域の平和と安定に大きく寄与するものとなるとの共通の認識を確認した。
双方は、相互の信頼関係に基づき、国交正常化の実現に至る過程においても、日朝間に存在する諸問題に誠意をもって取り組む強い決意を表明した。
双方は、日本側が朝鮮民主主義人民共和国側に対して、国交正常化の後、双方が適切と考える期間にわたり、無償資金協力、低金利の長期借款供与及び国際機関を通じた人道主義的支援等の経済協力を実施し、また、民間経済活動を支援する見地から国際協力銀行等による融資、信用供与等が実施されることが、この宣言の精神に合致するとの基本認識の下、国交正常化交渉において、経済協力の具体的な規模と内容を誠実に協議することとした。
双方は、国交正常化を実現するにあたっては、1945年8月15日以前に生じた事由に基づく両国及びその国民のすべての財産及び請求権を相互に放棄するとの基本原則に従い、国交正常化交渉においてこれを具体的に協議することとした。
双方は、在日朝鮮人の地位に関する問題及び文化財の問題については、国交正常化交渉において誠実に協議することとした。
双方は、この地域の関係各国の間に、相互の信頼に基づく協力関係が構築されることの重要性を確認するとともに、この地域の関係国間の関係が正常化されるにつれ、地域の信頼醸成を図るための枠組みを整備していくことが重要であるとの認識を一にした。
双方は、朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため、関連するすべての国際的合意を遵守することを確認した。また、双方は、核問題及びミサイル問題を含む安全保障上の諸問題に関し、関係諸国間の対話を促進し、問題解決を図ることの必要性を確認した。
朝鮮民主主義人民共和国側は、この宣言の精神に従い、ミサイル発射のモラトリアムを2003年以降も更に延長していく意向を表明した。
双方は、安全保障にかかわる問題について協議を行っていくこととした。
小泉 純一郎 金 正日
2002年9月17日 平壌