「会議録」(2)は、2008年(平成20)3月定例議会〜2005年(平成17)12月定例議会の質問と答弁の中から同和行政関連部分を採録したもの。文中の文字への色付はブログ編集者によるものです。
平成20年(2008年)3月定例会(3月11日)
◆鈴木亮祐議員
通告に従い質問を行います。
質問項目1,同和問題について。
1,同和対策特別措置法終了後も特別対策を続ける理由は。
2月8日午前に,人権課長より役所に来るようにとの呼び出しがあり,人権課に行きますと,福祉保健部長がすぐ来室し,部長は1月30日付で四国中央市人権対策協議会会長江口 忠氏から井原市長あてに出された日本共産党機関紙赤旗による人権侵害についてと題する文章を見せられ,「この文章,赤旗新聞の記事はあなたが書いたのか,地区が特定され,入居者の気持ちを思うと同和住宅の表現は間違っている」などの抗議と追及を受けました。
私は直ちに,共産党が集会を開き,そこでの内容を報道した赤旗新聞の記事は,赤旗新聞が責任をとるのであって,行政とは何の関係もない。人権対策協議会(人対協)はお門違いの申し入れを市にしているのであり,私が庁舎に呼び出されて抗議や追及を受けなくてはいけない理由はない。この屈辱的扱いに直ちに強く抗議しました。
人対協は,この申し入れの中で,「部落地名総監に匹敵する地区の指定がなされました。重大な人権侵害事件として西条地方法務局へ人権侵害事件として訴えた。市として分析と対応を求める」とあります。
問題とするところは,鈴木市議は東天満に新築された同和住宅の家賃を一般市営住宅並みに引き上げさせた云々と報道されているところですが,念のために赤旗新聞社に問い合わせしますと,「記事には何の問題もない」との回答でした。
また,地名がわかって人権侵害と言いますが,東天満の地名は,予算書など公文書に出てきますし,出てこなくてはいけません。「同和住宅ではなく,特定目的住宅と報道しなくてはいけない」と言われますが,決算書には特定目的住宅の文字はありませんし,通称用語で報道しても何も差し支えありません。
特に,同和という言葉がいけないとなりますと,大問題であります。政府が部落問題解決の過程でつくり出した言葉が同和です。公式の場で最初に使ったのが1960年,同和対策審議会が設置されたときです。その後,同和対策審議会答申など,今日部落問題解決のために同和が広く使われていることは,皆さん御存じのところです。
そもそもこの問題,地区名の問題は,1969年に制定された同和対策事業特別措置法(以後何度かの法改正)により同和行政を進めるために人為的に線引きをして,同和地区と人の範囲が決められたことにより,同和地区とその他地区を分離する状況がつくり出されました。(同特法の悪い面)
法終了と同時に,地方においても施策の終了をしなくてはいけないのに,続けていることが今日の問題を起こしております。特別対策の継続を求めることは,同和地域と地域指定を残せとの主張であり,行政がこれを認め,今日同和優先行政が実施されていることは問題です。指定を続けることが差別の継続になります。地域指定をきっぱりやめ,あらゆる特別対策をやめてくださいと人対協が宣言することが同和問題解決の道です。地域指定を求めて運動をしておきながら,地域が明らかになったから人権侵害といってもどうにもなりません。
地域改善が進み,同法を続けることのマイナス面が大きくなり,2001年度末で法の終了が決まり,政府は2001年1月同和対策事業特別措置法の法令上の根拠がなくなる1年前に全国都道府県担当者会議で,終了理由として,1,特別対策は本来時限的なもの。これまでの膨大な事業の実施によって,同和地区を取り巻く状況は大きく変化。2,特別対策をなお続けることは,差別解消に必ずしも有効でない。3,人口移動が激しい状況において,同和地区,同和関係者に対象を限定した施策を続けることは事実上困難の3点を上げ,法を終了させる理由を述べております。
四国中央市は,法終了後も特別対策を継続する論拠を明らかにしていただきたい。
2,行政の主体性について。
お門違いの申し入れに対して,議員を庁舎に呼んで抗議と詰問を行う福祉保健部長の態度には,人対協を怒らすことをした共産党に厳しく抗議をしなくてはいけないとの思いがあったと思われます。行政と運動団体の関係がどうなっているのかが問われます。
共産党は,公平公正な同和行政を求めているだけであります。地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(地対財特法)が1992年に5年間延長されたことで,国会の附帯決議に基づいて総務庁は,地域改善対策協議会の中に総括部会を設置し,総括部会報告が1996年3月に出されております。(同和対策を終結して一般対策へ移行させる基本方向を明確に提示した文書)今後の施策の適正な推進の項目の2で,行政の主体性の確立を掲げております。ここでは以下のように述べられております。
「これまでの指摘を踏まえた国や地方公共団体の努力により,改善された点もみられるものの,残念ながら実態調査の結果からみて,なお課題が残されている状況であり,具体的な問題点について引き続き厳しく是正すべきである。このため,行政職員の研修の体系的な実施に努めるとともに,個人給付的事業における返還金の償還率の向上等の適正化,著しく均衡を失した低家賃の是正,民間運動団体に対する地方公共団体の補助金等の支出の一層の適正化,公的施設の管理運営の適正化,教育の中立性の確保について,引き続き関係機関を指導すべきである」云々と指摘されていますが,我々が言ってきたことは特別なことではなく,12年前に総務庁の指導のもとにつくられた地対協の指摘です。
この重要な指摘が当市で生かされていないことが大きな問題です。何よりも第一にしなくてはいけないことは,民間運動団体とは一線を画することです。運動団体の要求であっても,公平公正の原則を崩してはいけない。主体性の確立が求められております。
総括部会報告で指摘されている事項についての深い検討が求められております。どのような検討をしてきましたか,お尋ねします。
住宅管理の一元化は2008年度から行うとお聞きしております。滞納整理も一元化するよう要請したところ,検討中とのことでしたが,結論をお聞かせください。
3,人権対策協議会会員の自立の向上について。
同じく総括部会報告は,今後の施策の推進の③同和関係者の自立向上では,「現在の同和地区が真に住みよい地域社会としてさらに発展していくためには,ソフト面での自主的な住民活動が重要であり,これを促進するためには,同和関係者の意識の醸成や指導者となる人材の養成が必要である。また,問題解決を図る上で,同和関係者の自立への意欲は重要な要素である。このために,教育や啓発の中で同和関係者の自立向上という目標を重視し,それを支援するための方策を検討すべきである」と指摘しています。
住宅新築資金の問題です。川之江地区では,支払いが滞りがちな方に,市職員が行くのは当然ですが,組織としても討議もし,時には市職員と一緒に訪問し,税金を使わせてもらっているんだから,しんどいけど払っていこうやと話しかけられ,今日まで滞納をつくらずにきたとお聞きしています。
一方,土居町では多人数,長期多額の滞納をつくっている。人権教育協議会の方針書には,人権対策協議会会員の資質の向上と社会のルール,マナーを守っていくことなどの教養を身につける教育方針がありません。入れるべきではありませんか。
4,同和教育・啓発事務は,人権課に統一すべきです。
同和教育地区別懇談会は社会教育課,呼びつけるのは人権課と,同じ問題を2つの課が扱い,混同します。組織のスリム化,むだを省く点からも,同和関係は人権課に統一すべきではありませんか。
5,地区別懇談会の中止を。
市人権教育協議会が設立され,初年度の仕事として,市内全集落規模での地区別懇談会が開催されています。川之江地区では97カ所で開くとお聞きしています。土居町方式を全市内に徹底するためにとられた方法かと思いますが,これほど大規模に徹底的に市民教育をする必要があるのだろうかと疑問が上がってきます。
今日の市民生活,市民感情,行政上の要請事項,政治経済情勢すべてにおいて同和問題をテーマにした市民教育は必要ありません。今日取り組むべき課題は,国保財政が赤字で,料金値上げ後も一般会計からの繰り入れが膨らむ状況で,メタボ対策,糖尿病,精神疾患,慢性疾患など健康づくり運動であり,振り込め詐欺など悪質商法退治,健康で明るい市民社会づくりの教養講座などをテーマにして市政要望を聞く集会を開く必要はあります。今後は地区別懇談会は中止し,前述のような内容の集会に変更することを求めます。
地区懇参加者からは,発言を全部記録している,自由な発言が抑圧されるとの意見が聞こえてきます。
6,人権対策協議会長が人権教育協議会副会長についていますが。
役員構成については,それぞれの組織の代表がなることにより,幅広い意見が聞ける旨の答弁を昨年9月議会でいただいておりますが,納得がいきませんので再度お尋ねします。
土居町は,同和教育と人権対策協議会の活動が盛んなのに,なぜ特別措置法によって貸し付けられた住宅新築資金や低家賃の改良住宅家賃の滞納,未納が多いのかということが私にはわかりません。
四国中央市人権対策協議会長江口 忠氏は,長年土居町の運動の中心になってきたのではないかと思われます。同じ市内でも,川之江では借りたお金は払う,家賃の滞納はつくらないと組織内で議論し,意思統一をしてきた結果,今日未払いも滞納もつくらずに来たとお聞きしています。
教育や組織活動が盛んなところは,組織の内部の人間教育が行き届くのが普通です。組織内部において指導者は社会のルールを守っていくことを絶えず呼びかけていくことが求められております。
およそ人を教育する組織の副会長という要職につく方が,自分たちの組織が社会に迷惑をかけてもいいとのお考えではないと思いますが,この事態において,人権教育協議会では何の問題にもならないのでしょうか。およそ市民を教育するという崇高な任務を持った組織が,社会のルールを守れない集団を抱えた代表を幹部にすることに何の矛盾も感じないのでしょうか。このような組織は,市教育委員会委員長という幹部が会長を務める組織として正常な組織と言えるのでしょうか,市教育委員会委員長森実千壽氏にお尋ねいたします。
また,総括部会は,同和問題について自由な意見交換のできる環境づくりについて以下のように述べております。
「「同和問題は怖い問題であり,避けた方がよい」という風潮は依然としてえせ同和行為が横行する背景となり,行政の主体性の欠如を生み,この問題に関する自由な意見交換を阻害してきた。教育や啓発を真に実効あるものとし,人権が尊重される社会を築き上げていくには,その基盤として同和問題に対する正しい認識を深めるための自由な意見交換ができる環境づくりが不可欠である」と指摘されています。
自分たちの都合の悪い話が出ると,人権侵害,差別発言と決めつけるのではなく,相手の話も落ちついて聞く,議論ができる状態にしなくてはなりません。
◎大西史郎福祉保健部長兼福祉事務所長 それでは,私の方から鈴木議員御質問の同和対策事業特別措置法終了後も引き続き特別対策が継続されているが,継続の必要性を明らかにせよ,ほか関係部分数点についてお答え申し上げたいと思います。
御承知のとおり,同和問題の解決に向けての取り組みは,昭和40年の同和対策審議会答申に始まり,国の責務であり,国民的課題として行政が主体となり差別の解消や対象地域の住環境の改善に努めてきたところでございます。
その結果,市民の意識は着実に解消されてきており,このことは市民意識調査にもあらわれており,これまでの取り組みの成果は大きいと確信しております。
しかし,このような社会全体が差別の解消や人権意識が高まる中で,今なお同和問題に関する差別事象が発生しているのも現実の課題となっております。
このような差別の実態や人権意識を深めるため,一層の取り組みが必要ではないかと思っております。したがいまして,今後の取り組みと考え方といたしましては,法の失効に伴い一般対策に移行いたしましたが,各分野において必要に応じその対策や施策を推進しなければ,目指すところの完全解消には至らないと考えております。
次に,行政の主体性の確立につきましては,合併と同時に制定いたしました四国中央市人権尊重のまちづくり条例に位置づけられておりますように,市の責務として主体性を持って取り組んでまいりたいと考えております。
その取り組みの方向といたしましては,これまでの同和教育や啓発活動の成果を踏まえ,あらゆる人権問題の解決につながる取り組みをしなければならないと考えております。
次に,住宅の一元化の関係でございますが,改良住宅,特定目的住宅の管理台帳を現在整理中でありますので,いましばらく時間をいただきたいと存じます。
次に,同和教育・啓発事務は人権課に統一すべきであるとのことですが,現在啓発等対策事業は人権課,教育は社会教育課が担当しておりますが,事務事業の内容について共通する部分もございますし,目指すところは1つです。統合できるよう検討してまいりたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
◎高橋満男教育部長 鈴木議員御質問のうち,質問項目1の5と6についてお答えいたします。
1の5,地区別懇談会の中止をについてですが,地区別懇談会は四国中央市人権尊重のまちづくり条例の具現化を図る大切な活動であり,広く市民を対象にお互いの人権を尊重し,差別のない明るい地域社会を実現するために必要なことと考えております。
今後におきましても,同和問題の早急な解決を初めとして,あらゆる差別をなくし,市民一人一人の人権尊重に向けて継続して開催していきたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願い申し上げます。
次に,6,人権対策協議会長が人権教育協議会の役員についているがについてお答えいたします。
四国中央市人権教育協議会の設立の目的は,同和問題を初めとするさまざまな人権問題の正しい理解と人権同和教育の実践について研究協議を行い,人権と共生の社会の実現に向け,主体的な役割を果たすことであり,人権同和教育の研究を推進する団体,人権同和教育に協力する機関の構成員及び学識経験者をもって組織しているところであります。
議員御指摘の役員人事につきましては,スムーズな組織運営を推進していくため,各地域及び団体の取り組みを十分認識した方を選任しており,両協議会とも十分に連携を図りながら鋭意努力してまいりますので,御理解を賜りますようお願いいたします。
◆鈴木亮祐議員 1分しかありませんので,簡単に述べます。
私は4年間同和問題について質問してきました。公正公平な行政の追求,社会正義を確立する立場から,特別な同和行政は必要ないという立場で追求してきたわけであります。
住宅の管理の一元化については,私が平成17年に質問しておりますが,平成19年に市の方から管理を一元化するということを言ってきたわけであります。そういう点で,今回どうしてこういう変更になったのか,この点について市長答弁してください。
◎大西史郎福祉保健部長兼福祉事務所長 一元化につきましてお答え申し上げます。
一元化につきましては,建築住宅課と協議を進めております。その中で,この住宅につきまして入居後25年から30年経過しております。この中でその間保証人が亡くなられたり,転出されたりということで,その台帳の不備がございます。これについて今現在移行に向けての台帳整備を行っている,こういう状況で少し時間をとっておる状況でございます。
平成20年(2008年) 3月定例会(3月12日)
◆ 原田泰樹議員
次に,同和問題について質問をさせていただきます。
今回一般質問の一番最初の議員も同和問題ついて質問をされておりましたが,私はさきの議員とは主義・主張,思想・信条も全く違います。多分どこまで行っても平行線だろうと思いますので,それをあえてここで批判をするつもりはありません。私も自由な議論は保障されるべきだと考えますし,もっと言えば,あのような意見を持った人もこの四国中央市の中にいるんだということを教えていただいたわけですから,私たちもああいう意見の人もいるということを念頭に置いて今後差別をなくしていく方法を考えていかなければならないと思います。ですので,批判ではなく,私も自分なりの話をさせていただけたらと思いますので,よろしくお願いをいたします。
まず,私はさきの議員とは違って同和問題を理屈でどうこう考えているのではなく,私にとっての同和問題は毎日生活をしている中で具体的にあらわれてくるものです。ですから,私は私の生活感覚でお話をさせていただくことを御了承ください。
さきの議員もおっしゃっておられた人為的に線引きをして同和地区というものがつくり出されていること自体が問題であるということについては,私も全く同じ意見であります。私もこのことに対して強い怒りを感じているわけであります。そこで,じゃあ一体その線引きをだれが何のためにしているのかということです。市の行政が差別をするために線引きをしているのでしょうか。市長の施政方針の中にもありましたように差別の現実から深く学ぶというのが市の方針であるということですので,この線引きということについて私が実際に生活の中で感じていることをお話をしたいと思います。
私の家の近所に28歳になる青年がいます。彼は,市内川之江地区の女性とつき合っていました。その女性とは結婚の約束をし合い,お互いの家へも行き来しており,私たちも時々家の近くで見かけて温かく見守っていたのですが,あるとき,彼がうちにやってきてしんみりと私に言いました。「部落差別があるということは小さいときから知っていたけど,僕が差別されるということは本当に実感がなかった。でも,今回実際に自分に襲いかかってきて本当によくわかった」と。
話を聞いていると,つき合っていた彼女の親はずっと彼のことを明るくてまじめでいい人だと言って,川之江にある彼女の家に遊びに行ってもすごく歓迎をしてくれていたそうなのですが,彼女が親に彼の生まれた場所,住んでいる場所のことを言った途端に,そこは部落だとか,同和地区だとか言い始めて,そこの子とは娘を結婚させるわけにはいかないと猛烈に反対をし始めたそうです。最初は彼女も親にいろいろ反論をしていたらしいのですが,最終的には彼女も「私を育ててくれた大事な親がいかんと言よる結婚はやっぱりできない」と言って離れていったということでした。彼にはどうすることもできずに一人で苦しみ,その親を何とか説得して結婚できるようにしようと努力をしていたそうなのですが,いかんせん彼女自体の気持ちが離れていって,どうにもならなかったそうです。彼は最後に言いました。「よくよく考えてみたら,彼女も彼女やな,親と一緒になって僕を差別しよるわけだから。何かむなしくなってきたけど,それがわかったからやっと踏ん切りがついたんや」彼はそう言いながら私の前で精いっぱいのつくり笑顔をしていました。
私にとっての部落差別,同和問題というのはこういうことなんです。彼に何か責任があるんでしょうか。しっかりと仕事をし,正々堂々と生きています。
ここでよく考えていただきたいのですが,彼のことを部落の人間だとか同和地区の人間だとか言って線引きをして差別してきたのは一体だれでしょうか。行政ではありません。四国中央市内の市民であります。行政による同和対策事業があろうとなかろうと,差別はこのようにあるのです。確かに事業開始当時から見ると改善されてきた面も多々ありますが,彼の受けてきた差別は私たちが若いころに受けてきた差別と少しも変わっていないのです。我々は,こういうように結婚,就職,あらゆる面で線引きをされて,差別をされて,その結果として人間としての権利を奪われてきたわけであります。このことは,私自身も骨身にしみるほど体験してきたことです。
そして,行政もそういう市民の差別意識を常識と考えて,それにのっかって差別行政を行ってきたわけですけれども,同和対策審議会答申に基づき,このままではいけないということでこれを是正すると同時に,差別をなくしていくための施策を行うようになったわけであります。
そこで,行政がまず取り組んできたのが,社会意識として存在する線引きによる差別によって生活権を奪われてきた地区の指定を行い,積極的にその場所の生活環境を改善していこうとしたのです。それが同和対策事業であります。
ところが,早急に地域全体の環境改善を行うためには大勢の人の立ち退きが不可欠であります。そうなると,地元の人たちは自分の土地や持ち家を提供しなければならない,結果自分の住むところがなくなった。そのために行政が公営施設を建設をして,そのような人たちに入居してもらったわけであります,家賃を払ってもらって。このように,どうして住宅に入るようになったかというその根本をまず市民の皆さんによく知っていただきたいと思っています。そうでないと,ほかの市営住宅と一緒のように考えられると,今の姿だけを見て何であそこだけ家賃が安いのかというような意識が当然出てくるのではないかと思うわけであります。
もう一つ,ではなぜ今新たな住宅が必要だったのかということについても知っていただきたいと思います。先ほどある若者の結婚差別の話をさせていただきましたが,あのような状況下であっても何とか2人のかたい意思によって結ばれたカップルもたくさんいます。その場合,大抵が家族の反対を受けて,一刻の猶予も許されない瀬戸際に立たされて家を飛び出してくることが多いわけであります。そうやって何とか結婚をするわけですけれども,いざ結婚生活を始めようとすると,差し当たっての住む場所がないのです。それこそ部落差別という厳しい人権侵害を受けても救済措置というものがない現状では,住宅保障,就労保障というのは人間が生活をしていく上での生命線となります。そういうときに,生きていく権利を保障していくのがこの住宅なのであります。
さて,この住宅を同和住宅というようにある新聞で報道されたということが出ておりました。私たちはこの同和という言葉は行政が便宜上使っている言葉として受けとめてはおりますけれども,この言葉を使う人の意識によって,私たちは線引きをしてさげすんでいるように感じ,非常に怒りを覚える言葉であります。行政用語として,あるいは教育用語として差別意識なく使われている場合はよいのですが,何らかの線引き意識,差別意識を持って使われる場合が非常に多いのが現状です。
市民意識調査でも明らかなようにそういう差別意識がまだまだ多い中で,私の住んでいる場所,地区名を上げて,そこに同和住宅が新築をされたというようなことを新聞によって不特定多数の人に知らせることは,発信者の意図がどうであれ,結果的に線引き意識,差別意識と一体化をして私の住む地域への差別を強める結果になるということがおわかりにならないのでしょうか。私がまず頭に浮かんだのは,このことによって私の地域に住んでいる子供たちがどういう視線にさらされるのかということが心配です。差別意識を持った人たちに,あの子はどこそこの子,イコール同和地区だと差別の目で見られるのではないか。差別意識が確かに存在をするこの四国中央市でそういうことはあり得ないと言えるのでしょうか。どういうふうに責任をとってくれるのでしょうか。
聞いておりますと,責任はこれを書いた新聞社だとか,新聞社に問い合わせたら問題がないと言っていたとか,地名は行政の予算書にも出てくるから使っていいはずだとか,物事の本質を見ようともしない情けない言い逃れをされていて,全くお話にはなりません。ここは一つの物事について真剣に意見を述べる公の議論の場なのですが,批判する以前に余りにもお粗末な論拠を並べている姿を見て,私はあきれるばかりでありました。どんな意見を言うのも自由ですが,議会の場で発言される際には,それぞれの立場から物事の本質をしっかり見ようとする姿勢を持って発言をしていただきたいと思います。
それから,我々の自立ということについても心配をしていただいておりましたが,我々はだれに言われなくてもみんな自立しています。一人一人がしっかりと生きています。当たり前のことです。同和関係者の自立向上などと言いますけれども,自分の力で自分の人生を生きていくことを邪魔されているから,我々はそれをやめろと言っているだけだということをお知りおきください。
ついつい前置きが長くなってしまいましたが,四国中央市における部落差別の実態ということについて,私は今述べたように私なりの感覚として把握をしていますが,2番目に市行政は行政として主体性を持って今の四国中央市の部落差別の実態を把握されていると思いますので,実態をどうとらえておられるのか,加差別の現状と被差別の現状の両面からお聞かせを願いたいと思います。
次に,学校同和教育について質問をさせていただきます。
合併してから4年間,各地域でこれまで培われてきた同和教育のいいところを交流し合うと言われ続けて4年が過ぎたわけです。この間,市の学校同和教育に関する方針はほとんど深化や具体化が見られません。確かに各学校の人権同和教育主任が集まっていろいろな交流の機会をつくっているのはわかりますが,肝心の市教委はそれを見ていただけではないでしょうか。市教委主催の研究大会でも,学校教育課が会場校へ指導に入ったという話は一度も聞いたことがありませんし,各研究会の中で参加者の意見が対立をしたり,論議になったことに対しても学校教育課が明確な方向性を示したということも一度もないように思います。見方によれば,学校教育課は同和教育の核心に触れる話からは逃げているととらえられても仕方がないのではないでしょうか。今のままであれば,いろいろと現場の先生から意見が出ているにもかかわらず,それを集約して市教委としての方向性を出さないから,交流することによって各地域の違いが一層際立っただけで終わるのではないでしょうか。
学校同和教育に関しては,いわゆる一般市民対象の人権啓発や社会教育とは違った専門的な側面があると思います。今後,本市の学校同和教育というのはどういう方針で,どういう中身で推進をされていくのか,学校教育課としての方針をぜひ教えていただきたいと思います。
次は,社会同和教育についてです。
今年度,市内全域で同和教育地区別懇談会が開催されました。同和教育を進めていこうという人々が集まった人権教育協議会が中心となって,もちろん我々人権対策協議会もさまざまな面で協力,支援をしてきた地区懇ですが,今年度初めて市内全域で統一した形で地区懇が開かれたということは,合併4年目にしてその第一歩が踏み出されたということですので,その点では大きな前進であると私も評価をしているところであります。
しかしながら,課題もたくさん見えてきたのではないでしょうか。まず,中身の問題ですが,各会場ではどのような話し合いがなされたのでしょうか。参加した人があのビデオを見て,「ああ,きょうは来てよかった,勉強になった,やっぱり差別をなくしていかないかんなあ」と思いながら帰っていける会になったのでしょうか。市の社会教育の専門家の皆さんが知恵を絞って練った計画ですので,とやかく言うべきではないのでしょうが,やはり実施してみて課題というのはあると思います。そして,それを克服していかないと,地区懇をするよりメタボや糖尿病の対策,悪質商法対策などの教養講座をやった方がいいというような声が出てくるわけでありますから,なぜ地区墾が必要なのかということの説明も含めて,内容面での一層の工夫をお願いをしたいところであります。
また,内容もさることながら,それぞれの会場において,推進者,特に行政職員・教職員の方々がどのような役割を果たすことができたのかということも重要なポイントであると思います。社会教育の場は最終的には人と人との出会いと触れ合いが重要だと私は考えます。つまり推進者の方々が参加者にどのような印象を持たれたか,そのあたりも総括していく視点になるのではないかと考えます。さらに,会場の運営の仕方など,今後より効果的な啓発をしていくために改善の必要な部分も見えてきたのではないかと思います。
そこで,今年度の成果と課題を踏まえ,地区別懇談会を今後どのように展開をしていくのかについて教えていただきたいと思います。
最後の質問は,今まで質問をしてきたことのまとめになろうかと思いますが,同和問題解決に向けて市行政の果たすべき役割について質問をさせていただけたらと思います。
先ほどから申し上げておりますとおり,私も本市の部落差別の実態を厳しく受けとめております。同和対策事業にしましても,市民にその意義が十分浸透していなかったという実態があり,学校同和教育についても早く一本化に向けて取りかかっていただきたい。また,地区墾においてもまだまだ大きな課題が残されていると私は感じております。
しかし,私はそれらのさまざまな課題を解決する根本はやはり人だと考えています。行政職員,教職員お一人お一人の一つ一つの言動が部落差別をなくしていく大きな力にもなりますし,また大きなマイナスにもなり得ます。ですから,一人一人が部落差別をなくすためにどのような役割を果たしていくのかというところが出発点であり,またある意味では到達点であるとも思えます。そして,それは決して個人任せで実現することではなく,行政総体として人づくりということを意図して企画していかなければ実現しないと思います。
もちろんこれは私個人の考えであり,それ以外にも行政の役割というのは多岐にわたると思いますので,最後に四国中央市として同和問題解決に向けて行政はどのような役割を果たすべきであると考えるのかをお聞かせ願いたいと思います。
1回目の質問を終わります。
◎井原巧市長 それでは,私の方から原田議員の御質問にお答えを申し上げますが,まずきのう夜,きのうは11日でありましたけども,一と一を支え合ったら人という字になりますからということで,各地区で人権学習等が行われているようでありまして,川之江の隣保館にお邪魔してあゆみの会という会の中で市長の人権同和教育等に関する意見とか感想を聞きたいと,取り組みを聞きたいということで30分ほどしゃべらせていただきました。
私が申し上げたのは,総論としてはみんなが人権は大切なものだ,その尊重は大切なものだというのはわかってるけども,いざ振り返ってみると,各論に入って,じゃあ我が子供,我が家族とかいうときに,実際に本当に結婚差別がないのかってこう考えると,決して当市においてもそれはなくなっていないと,これは私自身の実感でもあると。そこの各論に入ったときに人権意識が醸成されてこそやはりこの問題は解決される方向に向かうんだろうと,こういうふうなこともきのうお話を申し上げさせていただきました。
◎大西史郎福祉保健部長兼福祉事務所長 それでは,私の方から原田議員の御質問の四国中央市における部落差別の実態をどのように把握しているのか,市民意識の現状と差別の現状の両面からと,同和問題を解決するために行政はどのような役割を果たすべきかとの考えについてのお答えを申し上げます。
まず,部落差別の実態の把握につきましては,平成17年度に実施いたしました市民意識調査の結果を見ますと,同和問題を自分のこととしてとらえて,自分自身の意識改革を図っているという方が40.8%に達しており,これまで取り組んできた教育や啓発活動の成果も着実に見えてきていると感じております。
しかし,まだ市内には同和問題があると答えた方が52.6%と半数を超えており,同和問題の厳しい現実が確認されます。同和問題があると答えた方の解決の方法や考え方につきましては,53.3%の方がいわゆる寝た子を起こすな,そっとしておけばよい,自然になくなるなど消極的な考えを持っております。この意識調査の結果から考えますと,まだ同和問題を自分のこととしてではなく他人事あるいは自分に関係ないと考えている方が多く,同和問題を正しく理解されていない現状が,先ほど御質問にありましたように結婚差別やインターネットによる地名総監など,深刻なさまざまな差別が発生している根源がここにあると思っております。
このような同和問題の現状と人権感覚を自分自身の問題であり,課題であるという意識を深めなければ,その解決は見えてこないと,こう考えております。今後,同和問題を初めあらゆる人権問題の解決に向けた行政の役割と取り組みといたしましては,これまで取り組んできた実績と成果を検証しながら,さらに人権意識を深めるため,人権尊重のまちづくり条例に位置づけられている行政の主体と理念に基づき,あらゆる人権問題に対し解決に導く施策を積極的に推進し,人権のとうとさを市民の皆様が実感できるまちづくりが重要と考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
◎高橋満男教育部長 原田議員御質問のうち質問項目2の(2),合併後4年間,学校における同和教育は統一されないままであるが,早急に市内統一の方針を策定し,徹底する考えはあるかについてお答えいたします。
合併当初から学校における人権・同和教育の市内統一に向け人権・同和教育主任代表者会や人権・同和教育主任会及び校長会等において協議,検討を進めてまいりました。教育委員会としては,研究会,研修会への積極的な参加の機会確保や教職員の異動等,この4年間の交流促進により地域間の学校理解を深めてまいりました。
そうした中,今年度から8月に四国中央市人権・同和教育研究大会(実践研究会),11月に四国中央市学校人権・同和教育研究大会(授業研究会)を小中学校別に開催し,各地域,学校のよさが一層広められ,実践を積極的に取り入れようとする姿勢が育ち,これまで各地域で取り組まれていた研究会や研修会等を統一した取り組みとして実施する基盤が整いました。
また,現在は各学年段階での共通目標と目指す児童生徒像を設定し,市内の各学校において学習すべき共通教材の選定を行い,共通の取り組みが行われる体制が整いました。
今後は,共通教材や検討資料等を各地域で実施し,共通教材の拡充を図り,差別解消に主体的に取り組む児童生徒の育成に向けた共通の取り組みが展開できるよう,人権・同和教育主任代表者会や人権・同和教育主任会及び校長会等において指導,助言を行い,四国中央市の学校における人権・同和教育の構築に取り組みたいと考えますので,御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
次に,2の(3),今年度の地区別懇談会の成果と課題についての御質問にお答えいたします。
今年度の地区別懇談会は学習テーマを統一し,11月1日より現在まで4地域,175会場で2,722名の参加者を得て開催しております。
その成果でございますが,全市全世帯を対象に初めて開催できたこと,推進者の事前研修の徹底が図られたこと,班別の話し合いがなされ,他人事意識ではなく一人一人が自分自身のこととして考えていかなければならないことなどの理解が得られたことが成果と考えております。
今後の課題につきましては,各地域別の反省会を実施した中で,開催時期,参加者の固定化,学校教育での取り組み状況の説明,教職員や社会教育関係団体への参加要請,推進者の事前研修の充実等が出されております。これらのことを踏まえて,地区別懇談会のテーマを明確にし,関係機関,団体等と連携を密にし,推進組織の充実と合わせ差別がなくなるよう取り組みたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願い申し上げます。
◆原田泰樹議員 再質問はするつもりはないんですが,要望として少しお願いをしておきたいと思います。
市長の方から,天満上地区の圃場整備のことで今後の予定とか,本当に地元民として,地元地区の関係者の方々含めて本当に待ち望んでおります。感謝もしております。そこが整備をされるということは道路の整備もなされるわけであり,本当に早い完成を心待ちにしておりますので,また今後ともよろしくお願いをしたいと思います。
同和問題のことに関しては私なりの見解,話をさせていただいたわけなんですが,教育委員会としてはそういう市内統一をした共通教材であるとか,整備が整ったということでお聞きをしました。一つの市ですから,方向性は全く同じでなかったら学校の現場の先生たちも本当に苦労なさるんじゃないんかなと,そういうふうなことをずっと心配しておったんですけども,早期にそういうふうなことを取り組んでいただきたいし,僕らも研究会であったり,公開授業であったり,見せてもらいましたけども,本当に川之江も三島も土居も小学校,中学校の段階で本当にすばらしい子供たちが育っているのも実感として見えます。本当に先生たちも努力をなされてくれてるのはよくわかるんですが,今後なお一層の努力の方もお願いをしたいと。
地区別懇談会のことに関しても本当にもっと課題というのを私自身も思っていることがあるんですが,またそういうような会があると思いますので,そういうところで提言もさせていただけたらと思っております。
とにかく同和問題の解決に向けては,我々人権対策協議会も本当に自助努力をして一生懸命頑張っていきたいと思いますので,本当にその辺をよろしくお願いをして私の一般質問とさせていただきます。
平成18年(2006年)3月定例会-代表質問(3月8日)
◆鈴木亮祐 日本共産党市議団を代表いたしまして質問を行います。
6,人権・同和教育について。
国の同和対策は,1997年3月末をもって終了し,14事業については経過的措置がとられ5年間延長されたが,2002年3月にはすべての対策が終了いたしました。明確にしておかなければならないのは,部落問題の解決とは,日本国民1億二千数百万人すべての意識から部落に対する非科学的認識や偏見が全くなくなるということではなく,差別的言動が起きても,地域社会の民主主義的力量で,そうした非科学的認識や偏見が社会的に是認されない状況をつくることです。
こうした視点から,現在の社会状況は,旧身分にこだわり続けている人は圧倒的に少数派になっており,この数値も年代を経るにつけて減少してきています。国民の意識改革は,着実に進行していると言えます。
ところで,市が主催して,年1回旧市町村によって方法が異なりますが,市幹部,職員,教師が地域に出かけて,人権・同和教育啓発集会が開催されています。同和問題に特化した教育啓発活動は,終了すべきではありませんか。今年度も市内各地で集会が開催された後,各地から同和教育の終了の時期に来ているのでは,人権・同和教育をいつまで続けるのだろうか,同和ばかりでなく,もっとほかの話もしてほしいなどの声が聞こえてきました。正直いって,市民は飽きています。少し古い資料ですが,総務庁の調査によりますと,1993年です,同和啓発や教育の今後のあり方についての意見を見ても,同和問題は,他の人権問題と同列に扱うのは適当でないので,他の人権問題よりも同和問題について積極的な啓発,教育を行うべきであるという人は2.1%にすぎず,同和問題についての積極的な啓発,教育を行うとともに,他の人権問題についても積極的な啓発,教育を行うべきである13.5%という人も含めても,その比率は15.6%にとどまり,人権意識そのものを高めることが重要なので,同和問題だけを取り上げて啓発,教育を行うのでなく,人権問題全体の教育,啓発の一環として行うべきであるという人が最も多く62.8%を占めています。明らかに国民は,部落問題だけを特殊化,別格化するような人権・同和教育には批判的であり,受け入れられないものであることが示されており,その是正が求められていると言わなければなりません。差別問題が重要な人権問題であることは言うまでもありません。しかし,差別問題だけが人権問題ではありません。男女(性差)の問題,在日外国人問題,環境問題,過労死,単身赴任問題などなど,基本的人権の享有とその向上が,政治的,社会的要因になって妨げられたり,制約されたりする問題も,差別問題に劣らず,重要な人権問題であります。部落問題についての誤った意識,態度の克服は,民主主義や人権意識一般の定着の度合いと密接なかかわりを持っており,日常的な生活習慣や思考様式の中に残存している前近代的,封建的な意識を取り除き,民主主義意識や人権意識一般を定着させる学習活動を推進する中で,同和問題も取り上げていく市民教養講座などに切りかえることを要望します。
予算についてですが,人権啓発費が2,328万4,000円の増額をされております。要因は,人員増とのことですが,増員の必要性はどこにありますか。人権啓発室の統合がおくれていますが,統合時期はいつになりますか,お尋ねします。
7,学校教育について。
学校の先生方と話していますと,会議が多いということをよく聞きます。教育委員会でお聞きしますと,教員の初任者研修,5年研修,10年研修と国,県からの義務的研修もふえている。合併による旧市町単位の会をしていて,市の会をするなどで会議がふえているのは認めています。会議を開いて意思統一をしっかりしていくことは大事なことですが,会議に先生方が出席すると,授業が自習になることが再々起こるそうです。代理の先生が自習授業に行くのですが,代理もいないときは,教頭,校長が行くことになり,そうしますと,職員室には事務員以外だれもいない状況ができるそうです。子供の学力低下が大きな問題になって,授業時間数をふやすために土曜授業まで議論されているときに,学校現場では,先生方が会議に出て,自習時間が多くなっているのは大きな問題です。教師の資質の向上を目指す研修の必要性が強く求められていると思いますが,後の手だてをしっかりしないと,子供の学力はつきません。会議が多過ぎるのは,先生方だけでなく,教育委員会全体にも言えるようです。集中した会議をして,回数を減らし,担任が会議に出る場合は,後の対策をしっかり行って,学力低下にならないようにしていただきたい。
◎福祉部長兼福祉事務所長(宮内修君)
続きまして,6点目の御質問についてお答えいたします。
人権・同和教育活動を終了する時期に来ているのではとの御指摘でございますが,同和問題を初め,女性,子供,高齢者,障害者,外国人等あらゆる人権問題がまだ全国各地において残っているのが現状であります。
昨年実施いたしました市民意識調査では,人権・同和問題はなくなっていないと答えた人が多数おられます。つきましては,当市においても,四国中央市人権尊重のまちづくり条例を制定し,同和問題を初め,あらゆる差別をなくし,市民一人一人が明るい,住みよい,豊かなまちづくりを進める上で人権意識を高めるためには,日常生活の中で,人権への配慮が行動や態度にあらわれるよう,家庭や学校,地域社会,職場などあらゆる場を通じて人権・同和教育を啓発しなければなりません。とりわけ人権感覚は,一朝一夕には身につくものではないことから,さまざまな人権問題について,生涯にわたり継続した学習が必要であります。長期的な視点に立った,より効果的な啓発活動を進めていかなければなりませんので,よろしくお願い申し上げます。
次に,人員増するだけの仕事量があるかとの御指摘でございますが,これは川之江隣保館への正規職員の配置と土居人権啓発室におきましては,昨年機構改革によります改良住宅等の管理運営を建設課より事務移管された職員の配置がえによるものであります。
続きまして,人権啓発室の統合がおくれているのではとの御指摘でございますが,合併協議の中で,旧市町村の取り組んできたことを一気に統合することは困難であるため,当分の間はそれぞれの取り組んできたことを維持しながら,今後は統一的な視野に立って,名実ともに一体化が図れる時点において課の統合を図っていくことが望ましいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
◎教育長(宮崎節夫君) それでは,鈴木亮祐議員の御質問についてお答えいたします。
一口に会議と申しましても,学校内で行う職員会議や校内研修会,校務分掌にかかわる主任の市内全体での会議,教職員の責務としての研修会がございます。これらは当然必要とされている会議や研修会でございまして,それぞれ年間計画に従って開かれているものであります。そうした会議や研修会,研究会につきましては,そのほとんどが教職員の資質向上や実践的指導力の向上に資するものであり,ひいては児童生徒の学力の定着,向上,そして豊かな人間性の育成,人権尊重の意識の向上につながるものであります。特に,10月から11月にかけては,各地区で開催される各種研究会が多く,若干ではありますが,教頭や校長が出張している学級へ入ることがあるやもしれませんが,計画的に配慮しながら,授業を実施する対策をとっております。四国中央市となり,各地で開催されてまいりました研究会等を統一するために打ち合わせを行う会議を現在行っておりますが,意思統一ができますれば,この会議を減らすことができるものと考えております。今後さらに授業時数が確保できますように,創意工夫してまいりたいと考えておりますので,御理解くださいますようお願い申し上げます。
◆15番(鈴木亮祐君) 現代社会の一番大きな問題は何かと言えば,貧困,格差の拡大だというふうに思うんです。これはことし年明けてから,新聞各紙にずっと連載されてますし,NHKなども報道しております。先日,NHKの報道では,大学を出て,ドイツ語を学び,ドイツで留学して帰ってきた子供,大学生が180万円の収入しかないと。それで部屋に入っても服を何枚も着て暖房器具が一切ないんだというふうな報道もされておりましたし,実際,毎日新聞の報道では,国民健康保険証がもらえないで資格証明書の方が全国で30万人とか,いろいろな形で低所得の方がふえてきております。この宇摩地域におきましても,年収400万円とるというのがなかなか難しいというふうな状況にもなってきているわけであります。そういう点で,これは国政でありませんから,市政が直接どうこうするということは難しいんですけれども,どうしたらええかという問題は,一番市政においても重要な問題でないんかというふうに私は思います。その点で,市長,何かお考えがあったら御答弁をお願いします。
次,財務の問題で,真鍋部長から答弁があったんですけれども,これは玄翁議員の答弁も含めての関連ですけれども,物件費の1割カットの問題なんですけど,これを年々カットして,私が今申し上げましたように,本当に学校現場ではもう古紙回収からPTA会費の値上げというふうなことを言っております。これは回り回って結局市民負担を増大させてきているということにつながってくるわけなんです。それで,部長が言うように,課の統合とか人員削減になったところは,確かにそれでもやっていけるんですけれども,学校現場は,そういう点で本当にわずかな金を一生懸命倹約してためて,池をちょっときれいにしたいとか,いろいろ校長先生,学校の先生苦労してやりよんです。そういう点で,やっぱり配慮していただきたいということを申し上げます。
それから,学校の授業時間数の問題で,本当に僕も驚いたんですけれども,会議が多い,確かに教育長言われるように,いろいろ会議はしなくてはいけない,意思統一せんと勝手に動きよったんではこれは組織として成り立たないわけなんですけれども,肝心の子供の授業が,自習時間がふえてきた。これ本当に大変な問題が,現場で,知らないところで起こっとったという問題だというふうに私は思っております。この文部科学省では,土曜日も授業せないくまいか,学力低下だ,そういうことを言われる一方で,研修,研修で一方は自習時間をふやしている。こういうことはとんでもないことだというふうに言わなくてはならない。それで,実際,四国中央市で年間小学生だったら,仮に4年生なら4年生としましょう,何時間の授業数があって,そのうちの何時間が自習時間になっとんか教えてください。
同和問題なんですけれども,宮内部長,答えていただいたんですけれども,私の主張は,やっぱり社会全体としてこういう,まあ言うたら,一般的に非科学的な,酒飲みよる席で5人がおって,差別的発言をした人がおっても,そこの4人の人が,おまえばかみたいなこと言うなと,もう今の時代はそがなこと言う時代じゃなかろうがということでその人も納得すると,そういうふうな状況ができてきたら,同和問題はやっぱり解決の方向にいっとんで,だから,そういう点で言うたら,同和問題だけの教育集会じゃなしに,私が言うように,まあ言うたら,うちのおなご,こういう発言言うたら悪いんじゃけど,部落の集会があって,女の人が行ったら,おなごが出てくる場でないでないか,おやじが出てこいというふうな話が出た場合,そういうことを言うたらいかんというふうな雰囲気,例えばですけど,そういうことを言うたらいかんようなというふうな雰囲気というんか,その場でそういうことになってくるという状況が正しいわけなんで,そういう非科学的,封建的な物の考え方をなくするということが,部落差別的な物の考え方をなくすることに通じるのですから,そういう教育をすべきでないかというのが私の意見なんです。そこをわかっていただきたいと思うんですけれども,まあ答弁できるとこあったらひとつお願いします。
◎福祉部長兼福祉事務所長(宮内修君) 酒の席ではということで例えがございましたけれども,私が感ずるところは,酒の席での差別発言ということについて,やっぱりそういう発言が出るということに基本的に問題があるんじゃないかと。酒を飲まなかったらきちんとできるんかということになるわけでして,やっぱり酒を飲もうとも,多少精神的に気が荒れとるとき,そういう状況であっても,差別発言はしたらいかんというのは人間のこれ基本的な問題ですから,そこらあたりは十分やっぱり基本的なところの認識を踏まえていただきたいと,このように思っております。これは立場をかえていただければよく理解できるんじゃないんかなと思っております。
◎教育長(宮崎節夫君) 鈴木亮祐議員さんの再質問のことなんですけれども,実際問題として,私自身も現場におりまして,その教諭が出張した場合には,その教諭からこういうふうな授業をしてくださいというふうなことを申し受けるわけなんですよ。それによって私自身が校長でも授業はやってきました。例えば,ちょっと詳しいこと言いますと,1カ月間長期出張という場合,私はそのうちの社会科を担当いたしまして,ただの自習体制だけはとらないようにやってまいりました。ですから,自習体制というのは,ほとんどがないと思います。必ずだれかが交代しながら授業を展開すると。帰ってきた場合には,その人が今度はその方から授業をいただきまして,そして授業をしていくということで,単なるプリント自習というのはないと思います。それは,高校入試等の前には,プリント等で実力をつけていくという場合もありますけれども,実際はそういう工夫をしておりますので,御了解いただいたらと思うんです。
そして,実数のことなんですが,数字的なものは今私持ち合わせてないんですけれども,それはまた許していただいたらと思います。
それと,今市長が申しましたように,本当に障害児教育につきましては御理解,行政の方でいただきまして,本当にこの四国中央市は,はっきりいって恵まれていると私は思っております。そういうふうな中で,学校教育をやっていっているわけなんですけれども,やはり倹約するところは倹約しなければならない。校長自身,教頭自身も,例えば,剪定にいたしましても,やはり自分のできるところは自分でやっていきますし,教師自身も紙等の倹約につきましても,本当にありがたいことに,ここはそういう企業が多うございまして,個人的に寄附をいただくというふうなところもございます。ですから,むだなものは使わないというふうなことでの努力はしておりますので,十分御理解いただいたらと,そのように思います。
平成18年12月定例会(12月14日)
◆鈴木亮祐議員 12月議会一般質問,日本共産党の鈴木亮祐です。
最初に,補助金の見直し検討についてお尋ねします。
市財政が逼迫し,全面的な歳出削減を余儀なくされ,補助金の見直しも行われました。平成17年度には一律20%カットという荒い手法が行われました。これ以上の削減には,一律方式では問題があるということで,庁内検討委員会の立ち上げ,第三者による補助金審議会の審議を経て,さらに削減する方向性が出されました。
見直しの視点として,1,市民に十分理解が得られる補助金制度はどうあるべきか。2,補助金を受ける団体や活動などの自主性を保つにはどうすればよいか。3,公平公正の観点から,特定の個人,団体に特権的利益を与えていないかを検討,検証するとし,課題として,補助の長期化による既得権化,交付団体の自立の阻害,自主財源の確保など自助努力による運営を行う姿勢が希薄と指摘。ウとして,補助金の適正な執行確認の不備。エとして,合併による不均衡。旧川之江が77件,約1億9,000万円に対して,旧伊予三島は108件,約2億6,000万円など,これらの問題点を指摘した上で5段階の評価基準を決め,国,県の補助制度に基づくものを除く140種類,延べ253団体,5億4,200万円の見直しを提案しております。
これらの提案は,おおむね正しい提案であると思いますが,一律20%カットの上にさらに切り込むための提案であるために,増額をも検討するのが3件にとどまっていること,原則継続が57件で,全体が253件ですから,75%以上が減額対象になりますが,削減が第一で,第1次産業,中心市街地の商店街,手すき和紙振興会,障害者団体,福祉団体などなど社会的,経済的に困難な団体への補助金は十分に配慮されているのかが心配されます。これら団体には原則削減すべきでないと考えますが,いかがですか。
また,委員会,審議会で再々指摘されているのが,補助金が長期化し,自立に向けた自主財源の確保などの努力が認められない団体への補助は見直しが必要である。従来から団体運営費補助が多数継続されているが,自立を目指し,原則補助金廃止を検討すべきであり,今後は事業に着目した補助金にシフトしていくことが必要である。また,市補助金の支出は,団体などが補助金に過度に依存しないよう,補助金の交付については補助対象経費の50%以内とすることが望まれると述べております。
水口審議会の委員長は,最後に交付要綱の不備として,1,団体運営補助,事業補助などにあっては,補助対象経費及び補助率を明記すべきである。2,必ず補助金の終期を設定し,明記すべきである。そのことによって当初の目的が達成されたもの,時代にそぐわないもの,既得権化したものなど,補助金の見直し整理や事業効果検証の機会が得られる。3,要綱の中には適用範囲が広大化しているものが見られる。要綱は原則として1件(1事業)1要綱とすべきであると指摘しております。
総括では,補助金の見直しは,市みずからの責任と判断で行い,その結果を市民に十分に説明する責任がある。市は補助金受給団体などの申請内容(目的,予算など)や補助対象事業の実施効果,決算内容を市民がいつでも閲覧できるようなシステムを構築することが望ましいと述べております。
補助金の問題点を以上のように鋭く指摘しています。この指摘をどれだけ例外なく実行することができるかが問われております。
私が危惧するのは,県人権対策協議会支部補助金,同教育協議会補助金です。この2団体は,土居の教育協議会を除いて自主財源を持たず,会費の徴収などはしていないと聞いています。私の提案ですが,地域人対協と教育協議会の補助金は統一し,教育協議会一本にして人対協補助金は廃止すべきではありませんか。
特別措置法が終了し,地域改善ができた今日,補助金を地域に出す必要性はなくなっていると言えます。教育協議会で人権対策全般を網羅していますので,人権対策協議会への補助金は重複補助金のように見えますが,いかがですか。
教育協議会の会員は,市職員,教員,人対協の皆様などなどで構成されていると思われますが,会費を徴収して会運営費の50%以上を賄う方向にしていただきたいと申し上げます。
審議会の会長の氏名は公表されていますが,他の委員の公表はしないのか,審議会の会議録は公表を考えているのか,お尋ねいたします。御答弁お願いします。
◎藤田勝志助役 それでは,私の方から鈴木亮祐議員の1番目の補助金の見直しの検討について御答弁をさせていただきます。
まず,第1点目の社会的弱者や経済的に運営が困難な団体の補助金に対しては配慮が必要ではないかとの御質問についてでございますが,今回の見直しの目的は,旧自治体間の格差の均衡化や長期にわたる継続交付によるいわゆるマンネリ化の是正,補助金執行の適正化などを主眼に置いた金額の削減を第1目的とするものではございません。
また,内部審査のみならず外部審査を取り入れたのは,補助金の抜本的な見直しを図るためには,公平公正かつ客観的な審査が必要であるとの判断によるものでございます。
したがいまして,議員御指摘の特定の団体への配慮といった視点ではなく,あくまで公益性や必要性,的確性などの観点から,活動内容に応じた金額の適正化を図るもので,当然総合的に見て推奨すべきと判断されるものにつきましては,増額も視野に入れて補助を継続することになっております。
いずれにいたしましても,提言書の中で指摘されている問題点への対応も含め,最終的な判断につきましては,庁内の最終決定機関におきまして,平成19年度予算に反映するべく現在審議中でございますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。
次に,2点目の人権対策協議会,人権教育協議会に対する補助金の一本化についてでございますが,人権対策協議会補助金は運動団体への補助金であり,今なお残る部落差別に対し,みずからが差別解消に向けた取り組みを行うことへの助成であります。
一方,人権教育協議会は,人権尊重のまちづくり条例の第1条に明記されております同和問題を初め,女性,子供,高齢者,障害者,外国人などのあらゆる人権問題解決のための任意団体であることから,方法とするところに異なるものがありますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。
続きまして,3点目の補助金審議会委員の氏名や協議内容の公表についてでございますが,まず委員の皆様の今回の見直しに対する取り組み姿勢は,議員にも御評価いただいた提言書が示しているとおり,まさに頭の下がる思いでございます。補助金の見直しは,さまざまな団体等に影響があるため,公平性を担保するためにも,提言書の冒頭で委員長名を代表として公表することでその意義を果たしていると考えているところであります。
また協議内容につきましては,会議録的なものはございませんが,補助金に対する全体的な問題点や今後の課題等に関しましては提言書に記載されており,個々の補助金に関する改善点や指摘事項は,審査結果一覧表の中で公表しておりますので,御理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
平成18年 6月定例会(6月13日)
◆原田泰樹議員
先日来,大阪の財団法人飛鳥会理事長が逮捕されるという事件が新聞で大きく報道されておりました。容疑者が部落解放同盟飛鳥支部支部長であるということで,そのことを見出しにしている新聞も多々あります。この事件の全容,また真相は詳しくわかりませんけども,私は容疑者である彼の育ってきた環境やまた差別の中を生き抜いてきたであろう人生を語ることによって容疑者を弁護しようなどという気持ちは一切ありません。逆に,今回の事件について私自身が非常に憤りを感じておる次第であります。日本は法治国家ですから,悪いことをしたら法によって裁かれ,処罰されるのも当然のことです。
そして,私はこうした一連の報道を見ながら,皆さん方の中のだれよりも一番怒りを感じております。なぜなら,この事件の容疑が事実であるならば,長年部落差別解消に向かって本当に一生懸命頑張ってきた我々や全国の多くの仲間たちの地道な努力が,このたった一人の不正行為によって水の泡にされてしまうのではないか,そんなことを思うと腹立たしくてたまらないわけです。
こうした事件が報道されると,「ああやっぱりか」とか,「部落の人は差別,差別と言ってるけれども,それを口実に悪いことをしているのか」というような声がまことしやかに上がってくるのではないかということを思うと,本当にたまらないわけであります。
その上,部落解放運動は暴力的に行政からお金を巻き上げる団体だというような声が広がる可能性もあり,そして何より大多数のまじめに生きている私と同じ立場の人間に対する差別が一層強まるのではないかと危惧するからであります。
こうしたことは,何かにつけてありますが,例えば警察で何か不祥事があったと報道されれば,全国で毎日こつこつ市民の安全のために現場で汗して頑張っているほとんどの警察官も含めて警察全体が悪いというように言われる。警察官でも不正をする人はいるけれども,そのことで全国の警察官全員が悪いという目で見られたらたまったもんじゃない。そういうステレオタイプな物の見方が偏見であると私は思います。
ただ,そうした偏見は単なる偏見で終わりますけれども,この部落差別の問題に関して言えば,もともと差別意識を持っている人たちが,差別意識の上にそういう偏見を乗せて,今回の大阪の事件などをねたにして話をすりかえて平気で差別をすることの言いわけにする,あるいは解放運動や同和教育を否定してくるというようなことが目に見えているのです。「こういうことをするから差別をされるんだ」とか,「行政も住民に啓発する前にこういうことをやめさせないといけないのではないか」というようなことも堂々と言うようになっている人がいるのです。
そして,それを聞いて,ふだんから差別意識を持っている人たちがこぞって同調していくということが予想されるだけに,私にとってこの事件の容疑者のとった行動は,私たちがこれまで必死で闘ってきた部落差別解消への努力をすべて壊していく行為であると感じ,大変憤りを感じておるわけであります。
そこで,この際はっきり言っておきますが,この事件は容疑者個人が不法な行為をしたということであります。不正なことをした人は当然法の裁きを受け,処罰されるべきです。また,社会の非難も浴びるでしょう。皆さん方にとやかく言われるまでもなく,人生をかけた闘いを水の泡にされるかもしれない私たち自身が,彼を許すわけにはまいりません。
しかし,そのことによって,全国各地で行われている同和対策事業そのものを非難するのは大きな間違いであります。なぜなら,一部の新聞にあたかも飛鳥会が委託されていた新大阪の駐車場経営が同和対策事業であったように報道されていましたが,これは法律によって定められた同和対策事業ではありません。特定の地区の特定の法人のみが駐車場を管理するというような同和対策事業が存在するわけがなく,市が飛鳥会へ単独で委託をした事業です。
第2に,今回の事件が立件された容疑は,飛鳥会という財団法人の中で容疑者個人が横領,着服をしていたことです。ですから,この事件をもって同和対策事業がどうのこうのという問題ではないのです。
確かにこの事件の背景には行政や大手都市銀行が絡んで不正なことをしていたことがあるようです。私もその点で大阪市の対応には非常に怒りを覚えるわけであります。行政そのものが「今回の容疑者」イコール「同和地区の人であり解放運動のリーダー」イコール「怖い,言うとおりにしておけば無難におさまる」という図式の中で不正を手助けしているわけであります。
そして,大阪市長は今回の事件の発覚によって今後は同和対策事業全般を見直そうとしている,つまり同和行政をやめようという本末転倒した対応に持っていこうとしているわけです。これまで特定の人物との組織的な癒着によって行政の担当者がおかしいと思っていても声を上げられなかった部分を,今度はきちんと言っていこうということは当然だと思いますが,この事件を幸いに同和行政全体の見直し,つまり廃止に結びつけるとする方向には私自身悪意を感じるわけであります。
何度も言うように,この事件は容疑者個人が行政を取り込んでいった中で不正を行った個人の犯罪であり,部落解放同盟など運動団体や同和対策事業とは一切関係ないものであります。もしこの容疑者が部落差別問題を散らつかせて行政に便宜を図らせたのであれば,これはいわゆるえせ同和行為であります。こういうえせ同和行為を行政が受け入れてしまうのはなぜか。それは根本的なところの意識ではないでしょうか。容疑者の部落解放同盟支部長という肩書を見て行政がどう感じたかは知りません。行政として主体的に本気で同和問題解決に取り組んでいない場合,往々にして事なかれ主義に陥って,不正を通してしまうのではないかと私は思います。もし行政が真剣に取り組んでいるのなら,このような不当な要求をのむことが住民のねたみ意識を増長させ,同和問題解決をおくらせるのだということはわかると思います。どんなことを言われても毅然とした態度で自分たちの信念を貫けるはずです。事件の背景にはこうした信念の欠如と意識の甘さがあったからだと思います。だからこそ,信念や主体的な見通しがなくいやいややっていたから,あげくの果てに今後同和行政を縮小しようとしているのではないかと思うわけです。
どうかこの四国中央市においても,まずはこのような事件が起こらないよう,同和行政,人権啓発については本当に行政の信念を持って進めていただきたいし,同和問題解決に向けて,必要なことは必要,おかしいことはおかしいと毅然とした態度で取り組んでいただきたいと思います。
そして,市民意識調査を見ても同和対策事業に理解を示していない人が3分の2もいるという結果が出ている四国中央市ですので,四国中央市では行政が主体的にこういう目的でやるべきことを進めているのだということを明確にしていっていただきたいと思います。
そのことを冒頭にお願いをして,質問に入りたいと思います。
それでは,1点目の質問です。1点目は,学校現場において発生した差別事件について質問をします。
その差別事象とは,昨年の秋のことらしいですが,市内のある小学校の4年生のクラスの中で,習字の時間に下敷きを忘れた子供がいて,たまたま下敷きを2枚持っていたクラスのある友達から下敷きを貸してもらった。そしたら,その貸してもらった子が自分に下敷きを貸してくれた子の住んでいる地区名を出して,「〇〇地区の子は汚いから物を借りたらいかんとお母さんが言よった」ということを言いました。そういう事実がありました。
そして,このことが,ことしに入った1月31日に開かれたクラス懇談会の中で保護者から提起をされて初めて発覚をしてきた。これはどういうことでしょう。我々の子供は学校へ行ったら,友達からそういうふうに言われるんでしょうか。周りの子からそういうふうに見られとんですか。そして,学校の先生はそんなことも気づかずに「人権が大事です」みたいなことを子供の前で言っているんでしょうか。話になりません。
しかも,この発言によって直接差別をされた子だけではなく,〇〇地区というように部落差別発言があったにもかかわらず,被害者にはきちっとした学校からの説明もない状態が続き,校区の子供会の保護者の中には「うちの子も何も悪いことをしていなくても〇〇地区だということで汚いだとか,物を借りたらいけないだとか,学校でそんなふうに友達から見られているのなら,そんな学校へは行かせられない,フリースクールに行かせる」と言って子供の登校をとめた保護者もいます。当然だと思います。
私も本当にたまらない気持ちで怒りとくやしさを持ちましたから,3月議会で質問をしようとしましたが,今取り組んでいる最中だと思い,私もこの事件の解決の妨げになってはいけないと思って,これは学校や教育委員会,そして四国中央市としての総括ができるまで待ってみようと思い,真摯な取り組みをしてくれることを信じて3月議会の質問は控えました。
ところが,4月になっても一向に事態が進展したということは聞こえてこないばかりか,直接の被害者である子供会の保護者会にも何の報告もないというし,この発言をした子やその子に差別意識を教え込んだ家庭が今どういう状況なのかわからないままだという。はっきり言って,学校も教育委員会も人権課も,もうこの事件について対応してないどころか,忘れているとしか思えない状況になっています。その学校のPTAの同和教育部の方やそのほか真剣に同和問題に取り組もうとしている保護者からも怒りの声や学校不信の声が聞こえてくる始末です。
私ももう我慢の限界を超えていましたので,6月議会ではっきりこのことを質問しようと思っていました。そしたら,今度は6月議会の一般質問の通告の締め切り日,6月6日に学校と教育委員会と人権課が人対協と学習会を持ちますと言ってきました。私は怒りが爆発しそうになりました。
そして,その会に行ってみると,もう怒りどころかあきれ返るような状況でした。発言した子供とは詳しく話もできていない。子供にその意識を教え込んだおばあさんとは会えていない。当然そのおばあさんがそんなあそこの子は汚いから物を借りてはいけないというような意識をどうして持っているのかというような背景についても全く分析はされていない。同じ学校で過去毎年のごとくあった差別事象についても,全然分析,検討をしていない,全くあきれかえるばかりです。この程度の差別事象があっても,学校の課題として取り組もうという姿勢すら見えません。あげくの果ては,PTAの責任だと言わんばかりでPTAに丸投げです。校長を先頭に学校の主体性にも責任もないままずっと他人事のような顔をして,被害者であるその小学校区にある子供会の保護者にも何の説明もできていない状態。言われた子供や親の気持ちを察することさえもできないのでしょうか。
ことしに入って何をしたかと聞けば,保護者全体に抽象的なアンケートをとっているだけであり,その結果は同和教育批判が多い。そんなことをして何の意味があるのか。対応が遅いから差別発言をした人をかばうような声まで上がっている。過去の差別事件の教訓として,対応が遅くなると,差別をした人は仮病を使ってでも逃げるし,それを見て差別者を擁護する動きが出てくることなどはわかっているはずなのに,何もしないまま,今回の事件でまた地域の差別意識を膨らませるという失態を演じている。それを教育委員会も人権課も手をこまねいてじっと見ている。差別された者の痛みなどは考えず,差別をした人に本当に優しい人権教育を進めている。
また,教育委員会は教育委員会で,学校から報告を受けても学校に対して指示をしないという主体性のなさ,そしてそれを5名の教育委員さんに報告もしない。当然そのことでまともな話し合いもされていない。教育委員会にとってはこの事件などは大した問題じゃないのかもしれませんが,言われた子や親だけではなく,同じように部落差別の不安を抱いている市内のすべての子供や親がどんな気持ちでいるのかをわかっていない。そして,さもその学校で対応してくれという姿勢。
行政も同じです。市長をトップにした推進委員会というものがあるとは言っていますが,事件発覚から4カ月たっても報告すらなされていない。人権条例や都市宣言を幾らしても,あんなのは全部建前じゃないんでしょうか。市内で差別事件が起こっても,そのことが市の重要課題として議論されるどころか,報告すらされていない。推進委員会というのは,実際は行政の部長級の会でしょうが,その中には今回の事件について知っている人もいるんじゃないでしょうか。四国中央市に行政職員が何人いるかは知りませんが,果たして条例や都市宣言の精神を受けて,本当に四国中央市から差別をなくそうとしている人が何人いるんでしょうか。みんな自分には関係ないと思っている人ばかりじゃないかと疑いたくなります。
今から18年前に顕現教育が始まる前にも同じような事件があり,町長をトップにした推進会議,教育委員,行政職員,公民館長初め,社会教育の各種団体,地元自治会,子供会,保護者会,運動団体,そして学校,町全体の課題としてあらゆる場で話し合い,広報に特集を組み,地区懇を開き,そしてこのようなことを二度と起こさないようにするには町民総ぐるみで顕現教育に取り組むしかないという結論に達したんじゃないでしょうか。そういう土居地域でのこれまでの積み上げをよく知っている職員さえも,今回同じような事件が起きているにもかかわらず,知らん顔をしているなどということは一体どういうことでしょう。
それから,今回の事件は土居で起きたというふうに考えている人がいるかもしれませんので一言つけ加えさせていただきますが,今回発言をした子供に差別意識を植え込んだおばあさんは,最近まで三島地域で生活をしてきた方です。母親の話によると,そのころからずっとその家庭内でそういう発言を繰り返していたそうです。これが三島地域の実態なんです。その人が土居へ引っ越してきて,孫に差別を教えて,差別の刃を我々の子供たちにつきつけているのです。ある意味,旧三島市の社会教育,啓発の責任もあるんではないでしょうか。
これまで,この議会で,私も何度も同和問題について質問をし,答弁もいただきましたが,幾らきれいごとを並べていただいても,結局実際に差別が起きたら知らん顔をするのが四国中央市の行政だということが今回骨身にしみてよくわかりました。そういう行政を信じていた私が甘かったということです。
今回,この事件について質問しようと考えていたことがたくさんありましたが,被害者の気持ちをわかろうとしない方々,同和問題を自分の問題として解決しようとしていない方々には何を訴えても気持ちは通じないと思います。ですから,もう行政職員としての気持ちや意識をどうのこうのとは言いません。四国中央市人権尊重のまちづくり条例の中には,市は人権意識の高揚を図るとか,人権擁護に資する施策を行う責務があるとともにたゆまぬ努力をすると書いてありますので,この条例に基づいて質問をさせていただきます。仕事としてで結構ですので,以下の質問に答えていただきたいと思います。
私が心配をしているのは,言われた子や子供会の子供が安心して学校へ通えるような体制ができてきたのかどうかということです。そのためには,まず発言した子供がまた同じような発言を繰り返す危険性があるのかないのか,その子に対する学習,その子のおばあさんや家族に対する学習を今後だれがどのように進めていくのかを教えてください。
次に,教育委員会として,今回の差別事象,小学校4年生の中でも部落差別事象が起きているという実態を受けとめて,これを市全体の教育の課題としていくつもりがあるのかどうか。市内には土居の顕現教育に対する批判も多いと聞いています。しかし,逆に今回の事件のおばあさんは三島にいるときからこのような発言を繰り返していたそうです。それなのに,三島にいるときには地域社会の中でも問題になっていない。土居に引っ越してきて,子供同士の会話から発覚をしている。それも発言しているのを聞いていたほかの子供が,こんなおかしなことを言ってる子がいると親に言ったからわかってきた事件です。失礼ですが,三島地域ではこういう発言は先生や行政職員の方には聞こえてこないのでしょうか。あるいは聞こえてきても聞き流しているのでしょうか。この事件を教訓として,市内全体で現実にある差別問題を許さない教育をしていくべきではないかと思いますが,いかがでしょう。
また,当該の学校の校長以下教職員を配置している責任がある教育委員会としては,このように保護者や地域が不信感を募らせているこの学校に対してどのような指導をしていくのか,教えていただきたい。
次に,市の推進委員会あるいは行政全体にお尋ねしますが,このような差別事象が起きたときも,差別をした人の人権を尊重するため,差別をした人からは事実確認などはしないという方針なのか,今後市としてはどのような対応をしていくのか,どこが窓口となって直接的に事件の解明をしていくのか,そして教育や啓発課題を整理をしていくのか,教えてください。
また,今回のような事件は市として重要な課題にならないのかどうか,人権条例,人権尊重都市宣言も踏まえた市としての見解をお聞かせ願いたいと思います。
2点目は,同和問題市民意識調査について質問をしたいと思います。
昨年8月に実施した四国中央市の同和問題市民意識調査の結果がさきごろ公表されたようですが,その結果を踏まえて,今後どのような啓発を進めていこうとしているのか,お尋ねしたいと思います。
まず,この調査結果は市民全体に公表されているのかどうか。また最低限,調査に協力した人にその結果を知らせるのがマナーではないかと思いますが,この点はどうなっているのか,お聞かせください。
次に,各地域別の結果について公表をしないのかどうか,お聞かせ願います。
現在も人権課は各地域別に分室が置かれていますし,社会教育課でもそれぞれの地域の担当者がおり,各地域での取り組みが進められているようです。市全体として課題とともに各地域での課題をはっきりさせておく必要があるのではないかと思います。各地域ごとにこれまで取り組んできた内容が違うわけですから,結果に違いが出てくるのは当然のことだと思います。
そこで,各地域ごとの調査結果とその地域で取り組んできたことを総合的に見ていくことで,今後その地域で取り組んでいかなければならない課題がはっきりしてくるし,それに対する有効な方法も見えてくるのではないでしょうか。これまで各地域で取り組んできたことをお互いに生かしていくためにも,こういう啓発に力を入れてきた地域ではこういう項目で成果があらわれている。じゃあ,この地域のこの課題はこういう方法が有効ではないかというふうに,合併したことによってお互いが学び合い,高まり合っていけるような活用をお願いしたいと思うのですが,いかがでしょうか。
次に,各項目についての考察や全体のまとめについてですが,かなり抽象的であり,今後どういうふうなことに視点を絞っていくのか,その方向性がなかなか見えてきません。もっと分析して踏み込んだ視点で具体的な示唆を与えてほしいと思います。
そうでないと,各種団体等においても,じゃあ自分たちは今後そういう学習をしてみようかというようなことが具体的に見えてきませんし,この結果から見えてくる各種団体や行政の各職場での即実践できる指針となるよう,今後の啓発の具体的な進め方を早急にまとめていただきたいと思います。
そこで,具体的な結果についてですが,たくさんの項目に一つ一つここで質問をするわけにもいきませんので,今回は身元調査に関する質問に絞ります。
身元調査に関しては,する人がしない人よりも多いという結果が出ています。また,実際に26%もの人が身元調査を受けたことがあるという結果が出ています。さらに,身元調査に来られたときにはっきり断るという人が37%しかいません。2002年に実施された旧土居町の意識調査の結果と比較すると,かなり悪い結果が出ていると思います。こういう結果を見ると,四国中央市全体としてはかなり公然と身元調査が行われている実態があると考えていいのではないでしょうか。
これに対して,市では今年度から市全体で「身元調査お断り運動」を展開しようとしているそうですが,どういう趣旨で具体的にどのように進めるおつもりなのか。新しくつくられたパンフレットも見せていただきましたが,市議会としてもこの運動を推進していくために,この際この議場にいるすべての人によくわかるように,身元調査がなぜ差別なのかということをわかりやすくお話ししていただけたらと思います。よろしくお願いします。
そして,この調査結果全体を見て,例えば52%の方が市内にも同和問題があると答え,結婚,就職,交際,転居に際して存在をしていると回答している事実を市としてどう受けとめるのか,お聞かせ願いたいと思います。
3点目は,全国人権・同和教育研究大会についてです。
このことについては,前回質問をさせていただいたときに,教育長の方から全同教大会の関連事業として土居中学校を会場とした授業研究会を開催し,他府県から来られた方にも十分学習でき,満足してもらえるように準備を整えるというお話を聞かせていただきました。まずこの点についての質問からさせていただきたいと思います。
授業を公開するとなると,全国への情報提供や当日の参加者に対する対応という部分だけではなく,生徒や先生を含めて生の学校全体を見ていただくことになろうかと思います。そのためには,先生方の研修や生徒の意識を高めていくなど,総合的な取り組みが必要ではないかと思います。
しかし,地元に住む私から見ていますと,土居中学校はことし初めて来られた先生方もたくさんいらっしゃるようですし,例年よりしっかりとした取り組みができていないようにも思えます。先生方の意識もこれを機にさらなる同和教育の充実を図ろうとしているようには見えません。このままで本当に全国からの参加者を集めて授業を見せることができるのか,子供が育っていくのか,非常に心配であります。そのあたりは教育委員会などがどのように認識をされているのか,これを機に土居中学校における同和教育の伝統の上にさらなる前進を図っていくために,教育委員会としてはどのような指導や支援を行っているのかをお聞きしたいと思います。
次に,12月2日,3日,全同教大会当日は,四国中央市から三島東中学校と土居北保育所が実践報告をするように決まっていると聞いています。恐らく2万人規模になろうかという大会での発表ですので,全国から集まった参加者からさまざまな意見もいただけることになろうと思います。そこには四国中央市からも600人を超える方が参加することになると思いますが,私は地元の四国中央市内で討議をされていない報告が全国大会で発表されるというのもおかしい話ではないかと思うのです。
そこで,この全国大会で報告される内容については,せめて市内で討議をして,改めるところは改めて,四国中央市の代表として自信を持って発表できるようにしないといけないのではないかと思います。
そして,そのことが,四国中央市内すべての学校,保育所,幼稚園の意識を統一することになり,特定の発表者の特定の実践ではなく,四国中央市としてはどこでもやっている取り組みを代表して発表するという形にしていくことではないかと思いますが,いかがでしょうか。
どちらにしても,私はこの全国大会そのものが重要ですが,この大会に向けて取り組んでいくことが市内の意識統一が前向きに統一をされ,今後の市内の前進につなげていくことこそが大事なことではないかと考えています。
この全同教大会に向け,9月には補正予算を提案されるのではないかと思いますが,その際には単に全同教対策ということではなしに,四国中央市の今後につながるように,これを機に市内の同和教育の内容とシステムをつくり上げるという長期展望に立った四国中央市同和教育振興計画のようなものを策定して予算組みをお願いをしたいと思いますが,いかがでしょうか。
最後に,小集落改良住宅について質問をします。
同和対策事業によって昭和48年,49年に建設された東宮地区の住宅,また49年,50年に建設された樋之口地区の住宅,そして東天満地区の住宅,これらは旧土居町時代の耐震強度調査において強度が足りないと診断をされております。それに伴って旧土居町の住宅計画では,平成18年度に東宮地区の24戸を取り壊して20戸を新たに建設し,19年度に樋之口地区の20戸を取り壊して22戸を建設。また,東天満地区においては22年度となっていました。
小集落改良住宅については,その必要性は何度もここで言ってきましたが,合併によって市全体でかなりの数の市営住宅を抱えることになり,財政的にも厳しい状況があることは重々承知しておりますが,同和対策事業によって建てられた住宅については,現在でもその建てかえに対して国から3分の2の補助が出るようになっています。
しかし,この補助についても,国の財政状況を見ておりますといつまでもある制度であるとは言い切れません。土居だけではなく,旧三島地区,川之江地区でもいずれ同じような状況になると思います。
そこで,市民の安全を守るためにも,旧土居町時代に計画されていた小集落改良住宅の建てかえにつきまして,補助制度のあるうちに四国中央市として実施するめどが立っているのかどうか,お聞かせを願いたいと思います。
以上で1回目の質問を終わります。
◎井原巧市長
それでは,私の方から,原田議員の御質問のうち,質問項目2の同和問題市民意識調査についてお答えを申し上げます。
調査結果の公表及び今後の啓発についてでございますが,この調査につきましては,昨年8月に市民3,000人の成人を対象に意識調査を行い,その結果を本年3月末に報告書にまとめまして,議員を初め,関係団体,行政,教育関係者に配付したところでございます。
調査協力者等市民に対しての公表につきましてでございますが,市報の「人権・同和教育だより」により,7月号から9月号の3回シリーズで公表したいと考えております。
また,この報告書は,四国中央市の人権・同和教育の今後の課題や方向性を示していると思われますので,学習会,研修会,懇談会等で活用し,市全体の人権・同和教育の向上に結びつけていきたいと考えております。
次に,「身元調査お断り運動」の啓発推進についてお答えを申し上げます。
身元調査は,個人や家族の情報が当事者の知らないところで調査され,その情報により人間の価値を決めてしまうもので,結婚や就職の際に人権が侵害される許されない行為でございます。
すべての人の人権が尊重されるまちづくりを目指して,その方策として「身元調査お断り」ステッカーを張っていただき,啓発に努めたいと考えております。
なお,運動を全市的に進めるために,行政職員,教職員,PTA及び婦人会等社会教育団体を中心に,趣旨を理解の上,協力をお願いして配布いたしておりますが,今後は地域懇談会や校区懇談会等の学習の場及び人権フェア等で市民運動として展開してまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願いを申し上げます。
その他の質問につきましては,関係理事者より答弁をいたします。
◎宮崎節夫教育長 原田泰樹議員の御質問のうち,質問項目1の学校現場において発生した差別事象についてお答えいたします。
御質問のような差別発言の問題提起がありました。そのような差別事象があった場合の市の対応マニュアルにつきましては,人権課及び社会教育課で作成した連絡体制のフローチャートに基づき対応することにいたしております。
しかしながら,対象現場や原因等によって対応が異なる場合もございますので,御理解いただきたいと存じますが,よろしくお願いいたします。
次に,こうした事象が起こる背景は何かについてでございますが,まず考えられることは,これまでの指導が差別の現実に学ぶことを基本理念とした上で十分に行われたとは言えず,保護者啓発も十分に行うことができていなかったことであります。また,児童と教師,保護者と教師の人間関係や信頼関係が十分築かれていなかったことが,早期発見,早期対応ができず,差別の温存を見逃していたと考えております。
教育委員会といたしましては,学校に対し,過去に起こった差別事象の分析,検討を行い,その反省に立った研修計画を立て,十分な共通理解と教職員の人権感覚の確立を図った上での教育実践を行うよう,校長との連携を密にしながら今後も指導していきたいと考えております。
また,今回差別発言をした家庭に対しての啓発活動と他の保護者への啓発活動は,PTAとの連携を図りながら十分に行えるよう助言していきたいと考えております。
そして,今回の差別事象はどこにでも起こり得る問題ととらえ,校長会を通じて,学校教育の重点目標の中の差別の現実に学ぶことを基本理念とすることを再確認し,同和問題解決への取り組みの充実が図れるよう指導していきたいと考えております。
言われた子供たちが安心して学校へ通えるような体制づくりはどうなっているかについてでございますけれども,差別を許さない,差別をなくするために行動できる児童や仲間及び学級集団づくりを進めるとともに,地域に出向いていって,その中で保護者,地域の人々の思いを知り,教育に携わる取り組みを大切にし,児童と教師,保護者と教師との信頼関係をより一層深められるよう指導していきたいと考えておりますので,御理解のほどよろしくお願いいたします。
続きまして,質問項目3の第58回全国人権・同和教育研究大会に関連しての3点の質問にお答えいたします。
まず,土居中学校に対しての指導,支援についてでございますが,17年12月14日,愛媛県からの全同教関連行事としての正式決定通知を受け,土居中学校と人権教育協議会4支部長を中心に内部協議を進め,18年4月12日に教育長を委員長にした関連行事四国中央市実行委員会を発足させておりますので,12月1日の成功に向けて随時協議,検討を行い,受け入れ体制を整えていきたいと考えております。
また,当日に向けて,委員会を挙げて全面的にバックアップ体制を土居中学校に対してとっていきたいと考えております。
関連行事関係予算につきましては,9月補正予算に計上したいと考えております。
次に,2点目の全同教発表内容の市内討議の件についてでございますが,市からは三島東中学校と土居北保育所が発表いたしますが,三島東中学校につきましては,全同教に先駆けて6月29日,30日に高松市で開催されます第53回四国地区人権・同和教育研究大会で発表する予定になっております。
発表の内容についての事前の市内討議については,既に人権教育協議会三島支部の事務局会において実施されており,さらに6月20日,市内人権・同和教育主任会において発表の場を持ち,内容の研修を行う予定になっております。
今後,12月2日,3日に開催されます第58回全国人権・同和教育研究大会につきましても事前学習会の開催を検討していきたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願い申し上げます。
3点目の,これを機に市全体の同和教育を統一,前進させいくためのシステムをつくるつもりはあるかという御質問についてでございますが,20年ぶりの愛媛の地から全国に向けて差別解消の取り組みを発信する機会ですから,全国大会から多くのものを学び,参考にしながら取り組みたいと考えております。
また,人権教育協議会におきましても,今年度4支部総会において,2007年度には人権教育協議会四国中央支部として人権・同和教育推進の統一を図ることとし,従来の活動に加え,統一に向けた協議,検討をしていくこととしておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。
◎宮内修福祉部長兼福祉事務所長 それでは,私の方から,議員御質問の改良住宅の建てかえについてお答えいたします。
昨年11月7日,四国中央市人権対策協議会4支部との懇談会が開催され,その中でも昭和48年,49年建設の小集落改良住宅の建てかえ要望が出され,他事業との整合性や財政状況により今後研究していきたいとしています。
公営住宅ストック総合計画については,合併前の旧市町村において樹立され,旧土居町においても平成15年1月に制定されました。平成16年に四国中央市となり,現在それぞれ旧市町村の計画を持ち寄り,新たに四国中央市住宅マスタープラン及び四国中央市市営住宅ストック総合活用計画を策定すべく準備をしているところであります。
小集落改良住宅の建てかえについては,議員御指摘のとおり,現在交付金制度で充当されています。いつまで交付金が適用されるかは不明でありますが,実施に当たってはできるだけ有利な制度を適用していきたいと考えていますので,御理解を賜りますようお願いいたします。
◆原田泰樹議員 何点か答えてもらっていないこともようけあるんです。人権条例都市宣言を踏まえた市としての見解も聞かせてほしいとか,今後市としてどのような,この差別事象とかのことですが,どこが窓口になって直接的に事件の解明をしていくのか,そして教育や啓発などの整備をしていくのか教えてくださいとか,何点か,この市議会でもこの場で身元調査がどうして差別につながっていくのかということをお話ししてくださいとか,何点か言うたんやけど,答弁はいただけてないという。
それと,教育長いろいろと答弁をしてくれたんですけど,やっぱりこないだの6月6日のあのときの中にでもいてわかってもらえたんではないかと思うんですけど,本当に学校の先生たちであったり,行政の職員のことであったり,この差別,これ私はいじめとかそんなことも含めて話し合いをさせてもらうつもりなんですけど,絶対にそれはいかんのやっていう憤りも感じられないんです。それがなかったら絶対だめだと思うんです。だから,本当私たちも井原市政をずっと担いできて,本当に市長にもお伺いしたいんですけど,市長が思う問題の解決に向けての取り組みであったり,思うようなことが今の職員の方,市長は今回のこの分の事象に関してでもどういうふうな気持ちを持っとるんか,そういうようなことも含めて私はやっぱり市の見解というものを出していただきたかった。
小集落の建てかえの件に関してですけど,これは助役もおいでるし,やっぱりきのうの朝も地震があって,ああいうふうなときに本当に,私も外へ出たんですけど,大ごとがなかってよかったなっていう。いつ来るかわからないっていうその不安の中で皆おるわけですから,やはり早急に,3分に2という補助があってできるうちにっていうのは,これはもう旧の時代からずっと言われてきたことですし,三島も川之江も同じだろうと思います。
そういうようなことで,やっぱり年度のこともあるんですけど,具体的なことをもし言っていただけるんだったら,言ってほしいと思うんですが。
◎宮崎節夫教育長 いろいろお話があったわけなんですけれども,やはり私といたしましては,一番大切なことは教職員の人権感覚の向上,人権意識の向上が一番大切だと思います。差別を見抜く,そうしたものへの鋭い感覚,これをやはり私たちが身につけなければいけないと感じております。
そういうふうな中で,この市全体の研究会というものが昨年度前向きに取り組まれましたけれども,今年度もさらに内容を充実したものにしていくということで教職員が考えております。
そういうふうな中で,全同教を控えた土居中学校が研究会を開催してくれるということで,私としては大変それを喜んでおります。そういうふうな講師を迎えての研修会が重なることによって教職員の人権感覚の向上が図られるものと思いますので,御理解いただいたらと思います。
◎宮内修福祉部長兼福祉事務所長 人権差別事象が発生した場合に対応する窓口についてはどこであろうかというような御質問だったと思うんですが,これにつきましては,人権課・人権啓発室及び社会教育課が,両者が対応するということになっております。
それで,その組織といたしましては,お話もあったかと思うんですが,四国中央市人権推進本部というものを立ち上げております。市長を本部長にいたしまして,その差別事象に対して対応していくということでやっております。それで,現在旧4市町村の合併のときの各支部の取り組みですか,それを尊重していくという形で,やっぱりそのあたりが一本化していくという,ちょうど今過渡期いうんですか,その過程に入っとるわけなんですけども,そういう関係で情報交換,情報の入り方等について非常におくれたんでないんかなということで大いに反省しとるとこもあるんですけども,今後こういう差別事象の起きないように啓発活動に努めていきたいと,このように思っています。
◎井原巧市長 市の見解をということでございますから,今先ほどお話が原田議員からございましたように,大変このように学校現場で発生した差別事象が起こるということ自体がまことに残念なことでございます。
人権問題解消に向けまして,市といたしましても条例を制定し,その理念に向かって取り組むということに市民挙げていたしているわけでございますけども,それに向けては,やはり何といいましても関係各機関,行政を含めたその職員の,あるいは担当の意識の問題だろうというふうに思います。
今部長の答弁にもございましたが,人権課あるいは社会教育課が窓口というようなことで,その連携をということになってると,こういう答弁がございましたけども,しかしながら意識が低くてはこの機能が発揮することができないわけでございまして,今回の事象はその一つのあらわれなのかもわかりません。
そういう意味で申し上げますと,さらに今回社会教育課が一つになったという,そういう一つの契機でもございますから,関係各部局それぞれの担当者あるいは執行部に私の方からもしっかりと指示を申し上げて,本当に組織的なその連携の意味がなされるためには,意識がなくてはできないということを再度確認し,改めて今回のこの事象を一つの反省材料として,差別解消に向け取り組んでまいりたいと思っておりますので,よろしく御理解賜りますようお願い申し上げます。
◆原田泰樹議員 やっぱり四国中央市というのは井原市長が先達で,機関車の一番の先頭になって,そこからやっぱり指令っていうのは一番大事なんだと思うんですけど,やはりこれは教育現場においては委員会が本当に一番大事なウエートを占めていかんかったらいけないんで,教育委員会としての指導性っていうのは一番問われていくと思うんです。そこら辺っていうのはやっぱりきちんとしてほしいし,そして先ほども言よったんですけども,こっちから質問したことに対しての答弁もないような,そんなんでは納得はいかんのではないんかと思いますので,私の方からまた教育委員会であったり人権課であったり,必要に応じて部局の方へ話をしに行きたいと思いますので,そのときにはよろしくお願いをしておきます。
平成18年(2006年)9月定例会(9月12日)
◆鈴木亮祐議員 9月議会一般質問,
日本共産党鈴木亮祐です。
初めに,同和問題についてお尋ねします。
1,国の同和対策特別措置法終了後にもかかわらず,県,市で引き続き継続している事業についてです。法終了後も多くの自治体で名称を同和対策事業から人権啓発,人権同和教育費などに名称を変えたが,従来と変わらない多額の予算が組まれている自治体。また法終了後は特別対策は廃止し,不十分なところは一般対策として取り組むところなどさまざまでありますが,愛媛県四国中央市の状況についてお尋ねします。
法終了後も名称だけ変えて対象団体優先行政を続けてきた自治体も大きな転機を迎えました。部落解放運動の拠点大阪,京都では,長年の日本共産党の指摘にもかかわらず,乱脈な同和行政が続けられてきましたが,ここに来て自治体財政が破綻に直面して,同和行政を改めない限り自治体財政の立て直しができない状況になり,事態は大きく進もうとしております。
6月議会で,大阪飛鳥会小西邦彦一個人が悪いので逮捕されるのは当たり前との発言がありました。小西邦彦は部落解放同盟飛鳥支部長,元暴力団金田組幹部です。逮捕後に批判もよいのですが,不正は数十年前から公然と行われていました。内部告発すべきでありました。
小西邦彦だけでなく,芦原病院への異常な支援で130億円が消えた問題,BSE(狂牛病)対策で牛肉偽装で50億円の税金をだまし取ったハンナン事件の浅田 満,部落解放同盟をかたっている,あるいはえせ同和をかたっての利権あさりは物すごいものがあり,後を絶ちません。京都は職員採用のでたらめさで市長は減給50%というようなことになっております。最近は警察が動き,マスコミで取り上げるようになり,部落解放同盟の利権集団としての姿が多くの市民にわかるようになりました。
1960年代後半から部落解放同盟とその同調者は,一方的に差別者と決めつけた人と組織に多人数で糾弾,確認闘争を行い,屈服するまで糾弾をする。糾弾は社会的に猛威を振るい,行政やマスコミ,宗教界に極度の恐怖心を与えました。糾弾を恐れて自己規制をする,言うがままに公金を垂れ流し,不要な出費を続けるなどしました。その結果として利権集団に手を貸したのです。異常な糾弾闘争が今日でも大きな力があり,自治体が補助金,交付金など出し続けているのはここに要因があると思われます。
愛媛県四国中央市が旧同和対策事業に人権啓発費などの名目で引き続き補助金,交付金を出している事業があれば教えてください。
2,改良住宅,特定目的住宅の家賃(使用料)長期滞納について。
家賃の長期滞納については,議会でも再三取り上げられてきました。改善がどのように進んでいるのかお聞きします。
一般市営住宅と変わらぬ長期滞納がいまだに存在するのであれば,一般市営住宅と同じ扱い,12カ月以上は調停申請,30カ月以上は訴訟,方法を取り入れることを求めます。
地域改善という趣旨から出発していますので,家賃(使用料)は低額に決められています。しかし,諸般の事情もあると言われるでしょうが,滞納整理で別扱いする理由は見当たらず,基本線は一般市営住宅と同じ扱いをすることを確認していただきたい。
2,来年度の国保料金についてお尋ねします。
8月中旬に新料金の通知書が各家庭に配付され,大幅に上がった料金にびっくりして,計算違いか,なぜこんなに高くなったのだの驚きと抗議の電話が,一番多い日には本庁だけで80本に達した。川之江支所には30人が来庁したそうです。
市民は相次ぐ公共料金の値上げと増税でこれからの生活に大きな不安を持っています。今回の値上げについては,当局の試算では,国保会計は単年度収支を合わせるには12%の値上げが必要,介護部分については70%値上げが必要とあります。しかし,市民の大きな反対があり,10%と50%に抑えられました。今年値上げをしたが,18年度も医療費が今年並みとすれば,19年度の国保決算は赤字になり,値上げ提案をしないといけなくなります。
しかし,市民の生活が苦しくなっている状況で値上げ提案を行うことは許されません。この深刻な事態をどのように打開しようと考えているのかお聞きします。
6月議会では,厚生労働大臣の指定を受け事業安定化の計画が作成されていると答弁がありました。平成16年度の医療費の指数が全国平均に比べて1.177という高水準にあるために,この指数を0.038下回る目標設定をして努力をしているとありますが,国から求められている引き下げ数値目標を達成すれば19年度値上げをしなくて済むのでしょうか。6月議会答弁では,「ヘルスアップ事業を初めとした保健事業を通じ広く市民に健康の大切さを周知し,医療費の適正化に努めたい」との答弁がありました。7月市報には,医療費を減らすスローガンが掲載されています。この程度の取り組みで医療費の引き下げができるのか疑問に思います。県下一高い医療費はどこに原因があるのか,この問題をはっきりさせることが重要であり,この点があいまいであるために的を射た対策ができないと考えますが,いかがですか。
重複受診や時間外の受診を控えることは言うまでもありませんが,精神疾患,糖尿病が多いと明らかになれば,その予防に絞った対策が確立できます。一般的な呼びかけにプラス個別対策が必要です。近隣市と比べて約1万円の差がある,どこにあるのか研究する価値はあるのではありませんか。ぜひしてください。来年度も値上げ提案するような事態だけは絶対に避けていただきたいので,しっかりした対策をお願いいたします。
3,新宮地区小中一貫校教育についてお尋ねします。
1,導入の目的について。
四国中央市における新宮町の教育環境整備の一つの柱として小中一貫校設置を推進するとありますが,一貫校導入の目的がこれだけでは説明不十分です。特区を申請してでも一貫校にする必要がどこにあるのか。小学校の統合については,寺内小が生徒数10名ということであり,統合もやむを得ないところがありますが,寺内,新宮小の統合ではいけないのか,あるいは小中合同校ではいけないのか,説明がありません。特区申請する目的をお聞かせください。
小泉構造改革の中で,教育特区をつくる目的は,義務教育段階から競争性を強め,学習量をふやし,グローバル化した国際社会において活躍できる人物づくりにあると私は理解しています。現在の学校教育では,国の学習指導要領で学年ごとの学習内容や目標を決めています。特区では学習指導要領の弾力化が認められ,多様化できます。学習指導要領の弾力化は,全国一律の画一的適用を弾力化させる点でよい点もありますが,公教育に競争原理,市場原理を広げ,小学校に受験競争を持ち込む危険があります。
当市の導入目的には,過疎化に歯どめをかける施策であるべきだと思いますが,有効な対策だと言えますか。
もう一つは,逼迫する市財政状況が大きな要因になっていると思われますが,18年度の3校維持費は幾らになり,一貫校になれば幾らぐらい予定されていますか。あわせて一貫校の建設費,新宮中の改修費は幾らと見込んでいますか。
特区となれば,新宮だけでなく市内全域で推進できますが,新宮地域以外で一貫校の推進を考えていますか。現行校区制は維持するのですか。一貫校になじめない子供ができたときの受け入れはどのようにするのか。市内他地域から一貫校に入りたいとの希望があれば入れますか。市内には新宮だけでなく各地に小規模校があります。小学校の統合などどのような見解をお持ちですか,お聞かせください。
2,18年度施政方針で欠落していますが,平成17年度には教育委員会がプロジェクトチームを立ち上げ,市長が直接現地に入り住民との懇談をする状況がつくられています。そうしますと,教育委員会では18年度当初から新宮地区小中一貫校を設立する準備を整え,19年度から開校するスケジュールで進んできたと思われます。それなら3月議会で施政方針に新宮地区での一貫校推進について1項目入れておくべきでした。議会(全員協議会などで説明),市民に知らせ,広く意見を求めるべきではありませんか。6月議会で質問もありましたが,議会への説明は9月議会議案説明会が初めてであります。議会軽視ではありませんか。
人がまんなかとは,情報を広く知らせ,多くの方々の意見を聞き,政策に反映されることだと理解していますが,いかがですか。
3,小学生に英語教育など,一貫校の具体的内容についてお尋ねします。
カリキュラムを見て感じることは,子供たちには相当な負担がふえるであろう。それに耐える体力と精神力が新宮の子供たちにあるのだろうかという素朴な疑問が出てきます。年間英語授業プラスコミュニケーション科で70時間,5年生から英語の授業を行い,中学2年で中学3年間で習う内容を終了されるということです。
今年の3月,中央教育審議会の外国語専門部会が,小学校英語教育の必修化の提言を出しました。このままいくと,早ければ2010年前後に公立小学校の5,6年生に導入される方向です。特区はこの動きの先取りですが,何で小学校で英語をやるのと学者や教育者から反対の声が上がっています。現場の教師も疑問の声を上げる方が多々います。
文芸春秋8月号に,「異議あり英語教育」のタイトルで対談記事が掲載されています。反対理由には,「語学教育を始めるのは早ければ早いほどいいという考えは,根拠のないものである。必修化の提言の中でも,小学校で英語を学習していない生徒も,中学校入学後ある程度の期間が経過すると,会話技術や文法などのスキルについてはさほど遜色がない水準に達する」と言及しています。
英語は全員に勉強させるが,無理にさせると英語嫌いになります。小学生から英語嫌いをつくらない。動機や必要性など持ちようもない時期から全員に学習を強いても逆効果である。日本語が確立されてから英語を勉強すればよい。ビジネスでも通用する英語を使いこなす能力の基礎は日本語の能力です。小学校ではまず母語教育を充実させ,中学では英語の時間を週3時間から6時間程度にする等々の意見が述べられております。
カリキュラム全体から言えることは,英語だけができたらいいのか。一部のエリートを目指す親御さんは歓迎でしょうが,新宮地区すべての子供が学ぶ場としてふさわしいだろうかという疑問を感じます。
義務教育は,特に小学校では基礎的学力をしっかり身につけ,民主主義社会の一員としての生き方を身につけた人間づくりを基本とした人間生活の基礎をしっかり教えるべきであります。しっかりした土台をつくって,英語なり理科なり数学なり,得意分野に進んでいただきたいと私は思います。御見解をお聞かせください。
4,銭湯の存続に支援を要望します。
日本人の生活スタイルもすっかり変わり,浴衣がけで洗面器に石けんとタオルを入れて銭湯に通う姿がまちから消えて久しく,多くの方々は銭湯のことなど忘れてしまっているかと思いますが,今日でも銭湯を必要としている方がいます。銭湯を必要としている方々は,多くは古い木造の賃貸住宅に住まわれているお年寄りで,収入は低額の年金で,車は持てず,乗れない方々が大半です。
旧川之江地域には昨年まで市内南北に2軒の銭湯があり,利用者にとって比較的近距離で,自転車で,徒歩で通えるところにあり,ありがたがられていました。
ところが,平成18年から金生町の銭湯が廃業し,残るは川之江町の1軒になりました。ある方からは,年金が夫婦合わせて120万円,借家住まいで銭湯がなくなり,おふろは温泉施設に行くことになり困ると訴えています。また,経営者は,燃料は廃材,水は地下水で経費を節減して,年金をもらっているので何とかやっている。建屋は古く,修理がなされていません。煙突の修理などは県,市から3分の2の補助が出ますが,残りのお金を出す余力がないということと,水質検査を怠り,援助申請もできないという状況です。
利用者が減少しているとはいえ,銭湯は人間生活に欠かせない施設です。隣の観音寺市では,援助制度があると聞いています。四国中央市独自の援助制度をつくることを要望します。
◎井原巧市長 それでは,私の方から鈴木亮祐議員の御質問のうち,質問項目3の新宮地区小中一貫校教育についての1,導入の目的はについてお答えいたします。
新宮地域における小中一貫教育の実施に当たっては,学校や地域の活性化のため,魅力と特色ある学校を目指すとともに,地域の過疎化に歯どめをかけることを大きな目的といたしております。
また,特区申請の目的についてですが,小中一貫教育を実施することによって,9年間を見通して学習指導要領の基準によらない独自の教育課程を編成することが可能となり,小中の接続や連続性を考慮した児童生徒の実態に立ち,きめ細かな教育活動ができることにより,保護者や地域の願いにもこたえながら,子供たちが夢を描き,希望を持ち,ともに育つ学校づくりを行うこと等を目的といたしております。
次に,財政面でありますが,18年度における3校の維持管理費は,消耗品や光熱水費,一般修繕等合わせて約470万円となっております。一貫校になった場合の予算については,不確定な要素もありますが,本年と同額程度は必要ではないかと考えております。
また,新宮中学校の改修費についてでございますが,今議会で設備設計委託料等の費用を補正計上いたしており,具体的な作業に入ることといたしております。
また,市内の小規模な小学校の統廃合については,6月議会の青木永六議員の一般質問でお答えしたとおり,現在の学校校区について慎重に議論し,統廃合を視野に入れた整備計画を立てたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。
また,市内の校区制につきましては,当分の間これを維持するとともに,今後の小中一貫校の全市的な取り組みにつきましても,児童生徒数の推移や周囲の状況等を十分に配慮し検討してまいりたいと考えております。
次に,質問項目2の3月議会施政方針で欠落しているがについてお答えいたします。
まず,市政の最高意思決定機関は市議会になります。昨年9月議会において鈴木副議長の一般質問に対し,新宮地域における子育てや教育環境の整備をしていく一つの方策として,新宮地域における小中一貫教育校というお答えを申し上げました。11月には職員による庁内研究プロジェクトチームを結成し,新宮地域における小中一貫校実施の可能性について調査研究を進め,本年3月末に研究チームより研究成果について答申を受けた経緯がございます。
このことは,新宮地域にとりましては非常に大きな問題であると同時に,特に寺内地区においては,小学校の統廃合という事態が生じるため,寺内小学校そのものが地元からなくなってしまうという現実にも直面いたします。学校の統廃合は,地域の方々の理解を得ることが大前提であり,慎重に進めていくことが重要であります。
また,同時並行する形で新宮町地域審議会でも小中一貫校について議論されており,審議会の意向も踏まえ,本年4月になって初めて新宮地域における小中一貫教育の本格実施に向けて,教育委員会を中心としてプロジェクトチームを立ち上げ,具体的な作業に着手し,現段階に至っておりますので,御理解をいただきたいと思います。
また,あわせてことしの6月にも西岡議員の質問に本会議の場においてその可能性を検討すると申し上げております。先ほど申し上げましたように,学校の廃校や統合等は,地元の皆様方の意向が決まらねば前に進むことはできません。その方向が決まったのが今ということでございまして,市の方針として3月に打ち出すことは地元をないがしろにするということになりますので,御理解いただきたいと思います。
また,鈴木議員も私と同様,市民の負託を受け,議員として報酬を受け,役を担っているわけでございます。最高意思決定機関の市議会を構成する議会に対しましては,私ども理事者も説明責任を十分果たさねばならないというふうに思っておりますし,時としてその説明不足から議会,議長に注意を受けることもございます。しかし,今回においては2度答弁もいたしておりますが,議員もただ受け身だけではなくて,権限があるわけでございますから,いつでも呼び出していただいたら説明もする機会があるというふうに思っております。
また,残念でございますのは,先般市民の方から,新宮地域の住民の方からでございますが,議員のファクスを受けての相談がありました。「新宮町の皆さんについて,小中学校の統廃合について地元では十分な話し合いが行われているのでしょうか。新聞報道によりますと,来年度から一貫校設置に向けて教育委員会が動いているとあります。地域の皆様の御意見をお聞かせください。皆様の声を議会で取り上げ市政に反映させていきたいと考えています。」大変いい文章でありますが,最後に,「議会には今日まで何の話もありません」という文章が流れておりましたが,このことについて,新聞等もこの6月の西岡議員の質問を受けて積極的に関心を持ち,調査をし発表,こちらが発表する前に出たわけでございますけども,議員にも全くこの本会議の場で言わなかったわけではございませんので,その辺のことだけは十分誤解を地元の方に与えぬように御理解しとっていただきたいというふうに思う次第でございます。
次に,質問項目3の小学生に英語教育など具体的内容についてお答えいたします。
新宮地域の児童生徒の実態や保護者の願いから,児童生徒が身につけたい力の一つとしてコミュニケーション能力の育成がありました。その力を身につける手段として,基礎的,基本的な内容の確実な定着を基盤に,自己の思いを豊かに表現し,将来国際社会で活躍するために英語の力を身につけさせることも必要であります。
そこで,小学校1年生から英語に触れる機会を持ち,平成19年度は移行措置として5,6年生でアルファベットと英語の発音になれさせる授業を行い,6年生は適切な時期より中学1年生の教科書を使用しての授業を行ってまいります。
こうした取り組みは,英語に早くなれ親しみ,抵抗を少なく学習に取り組ませるために有効な方策であり,また中学校での英語活動や英語教育との計画的な連携は,中学校における英語教育の充実を図る上でも極めて重要であると考え,計画的,発展的な学習を進めてまいりたいと考えておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げ答弁といたします。
◎宮内修福祉部長兼福祉事務所長 それでは,私の方から鈴木議員質問項目1番目の同和問題について伺うの御質問にお答えいたします。
まず,1点目の国の同和対策事業終了にもかかわらず,県,市で引き続き継続している事業はについてですが,国の特別対策事業は平成14年3月をもって終了し,その後は一般対策として取り組んでおりますことは御承知のとおりでございます。
特別対策事業における環境整備等のハード面への補助は,法切れと同時に終了しております。そういう中で,今なお同和問題を初め女性,子供,障害者,高齢者などにかかわる人権問題は多く残されております。これらの問題を解決すべく人権教育,啓発活動等に対する経費としては予算上見込まれておりますが,補助金,交付金等は団体等への活動補助金以外は計上されておりませんので,よろしくお願いいたします。
次に,2点目の改良住宅等の家賃(使用料)の長期滞納は一般市営住宅と同じ扱いにの質問にお答えいたします。
当住宅の管理につきましては,従来より管理条例に基づき維持管理に努める一方,使用料につきましても市の責務であり,滞納者については個別指導,督促,催告などを行っております。残念ながら入居者個々の経済状況の変化,世帯員構成上の要因,健康上の理由などの諸事情により滞納額が累積しておりますことは,御承知のとおりでございます。
市といたしましても,入居者と面談の上,実態を把握し,また状況に応じ連帯保証人への債務履行請求をも視野に入れた滞納整理に努めております。
そういう中で,当住宅は地域の住環境改善を目的として設置されたものでありますが,今後は公営住宅を参考にしながら検討してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願い申し上げお答えといたします。
◎鈴木秀明生活環境部長 それでは,私から銭湯存続の支援についてお答えいたしたいと思います。
市内には2カ所の銭湯があり,その支援のために,本市では公衆浴場改善事業補助金制度を設けまして,県補助金と合わせ県補助対象事業費の3分の2を支援いたしておるのは御案内のとおりでございます。
しかし,県補助金につきましては,次年度より廃止の方向であり,これを受けまして県下の多くの市が本補助金を廃止する方向で検討を進めておるようでございます。
いずれにいたしましても,当該施設につきましては,地域住民の日常の保健衛生のために利用される施設でありますことから,今後他市の動向を見ながら慎重に検討してまいりたいと考えておりますので,よろしく御理解のほどお願いいたしたいと思います。
◆鈴木亮祐議員 市長の方から私の問題の不十分さを指摘されたわけですが,それにしても3月議会の中で言えなくても,4月なり5月なりの段階で,今の答弁では4月段階で方針が決まったと言われた。そしたら,やっぱし4月段階で,統合という難しい問題あるけれども,議会にも市民にも知らせると,これがやっぱり市長の市民がまんなかという政治でないんかというふうに僕は思うとんです。
市民がまんなかというのは,僕もこれは好きな言葉ですけれども,言うは易いがなかなか実践は難しい。しかし,いろいろな意見が出てくるきに,余り幅広く意見を聞くのじゃなしに,関係者だけでまずまとめていこうということじゃなしに,やっぱりこういう愛媛県で最初の一貫校をつくるというような構想があるんなら,それなりに市民,議会全体に意見を求め,市民にも意見を求めていくということが必要なんでないんかと。そのことが市民がまんなかの政治になるんでないかと私は理解しますが,市長いかがですか。
◎井原巧市長 4月に方針が決まったわけではございません。8月に決まったということでございまして,基本的には前にも鈴木副議長にもお話を申し上げましたが,今の少子化の時代の中で新宮地域のまず基本的に小学校が縮小されていってる,あるいは複式学級という教育環境の中で不安が懸念される,あるいは預かり保育やあるいは学童クラブ等の実現においても数カ所設置されるような状況じゃなくて,新宮で1カ所設置しなければならない。そういう議題の中から統廃合の話,そしてまたそれが理想であれば小中一貫校,あるいはコミュニケーションを入れていくと,そういう手順で徐々に徐々に熟度が増していったわけでございまして,それは4月以降にやはりPTAの役員さんや地域の方々が入って協議をなされて,ようやく方針がこの方向で行きましょうと決まったのが8月ということでございますから,4月はスタート,協議が始まったというふうに御理解をぜひしておっていただきたいと思います。
◆鈴木亮祐議員 教育問題で教育委員会の答弁がないんで,1つ質問するんですけれども,やっぱり英語教育の問題なんですけれども,多くの識者がやっぱり物の動機づけとか必要性を感じない段階から英語を教えてもそれは身につかない。やはり文芸春秋の話を出しましたが,いろいろな形で書籍が出ておりますけれども,私最近読んだ本で国家の品格という本を読ませてもろたら,そこもやはり一番人間が大事なのは幅広い教養を身につけるということが一番大事だというふうに書かれておるし,もう僕もそうだと思います。幅広い教養を身につけてこそ,また英語の対話能力が低くても,そこから必要性ができてくれば覚えてくるという形になるんで,やはり小学校からの英語教育についてどれだけ真剣な議論がされてきたんか,僕としてはもう少し深めた答弁をお願いしたい。
◎宮崎節夫教育長 先ほど来いろいろとお話を承っているわけなんですけれども,英語教育という何と言うんですか,どうもそれにこだわっておられると思うんですけれど,コミュニケーション科というのを私たちは考えているわけです。その中で英語教育というものをどのようにとらえていくかということ。
と申しますのは,もう既に御存じだと思うんですが,各幼稚園とか小学校,現在この四国中央市ですね,そこにはALTの英語の指導助手が実は1週間あるいは1カ月に何回かという形で指導に行ってくれております。つまりどういうことかというと,英語になれ親しむということです。その関係で行ってるんですが,それはなぜかと申しますと,私たちは中学校から英語を習っております。私自身は,個人的なことを言うんですけれども,全くだめです。じゃここにおられる方で,中学校から英語を習って果たして英語がぺらぺらとしゃべれる方おられましょうか。失礼な言い方で申しわけございません。そういう現実が日本の英語教育なんです。
ですから,小さいときから英語になれ親しむということで,小学校のときはそれこそ,文章を書いたりあるいはそういうことで英語の力をさらにつけていくとかという学力的な面というよりも,なれ親しむ面から入っていこうというふうなことで私たちは考えているわけなんです。
ですから,子供に必要以上の負担をかけるということはしないというふうな考え方でおりますので,その点で御理解いただいて,英語に親しむ,それも今現在確かに中国語もありましょう,韓国語もありましょう,それからインドネシアから方々の国の人が来ておりますから,そういうふうな語学の研修というのを確かにできると思います。でも,一番身近なのは英語だと私は思っております。そこから入っていこうと。そして,文部科学省の方でも英語教育というものを,英語というのを中学校からきちんと押さえておりますので,そのあたりから英語に入っていこうということですので,どうか偏った形で考えておりませんので,さらに中国語もあれば,また将来子供たちが中国語も勉強したいと言えばクラブ活動の中でできないことはないと思いますし,いろいろな面で語学に対する関心を求めるその基礎というふうに考えていただいたら非常にありがたいんですが,よろしくお願いいたします。
◆10番(原田泰樹君) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
私は毎回同和問題の解決ということについて,部落差別の現状についてを具体的な事例を挙げながら,今の子供たちの未来をどう保障していくのかという質問をさせてもらっているわけですが,先月私の家に日本共産党四国中央市議会報,民報宇摩第6号という新聞が入っておりました。この新聞の見出しに,でかでかと「東天満に特定目的(同和)住宅建設」と書かれております。
この新聞の中には,改良住宅(同和)の使用料収納状況という表が載せてあります。ことさら我々の地域での家賃の滞納があるということを強調するようにしているのですが,載せた方は事実を載せて何が悪いかとおっしゃるのでしょうが,じゃほかの市営住宅の収納状況はどうなのでしょうか。全く滞納がないのでしょうか。もともと市営住宅というのはいろいろな事情で住宅状況が苦しい市民のために建設をされていると思います。ですから,現実問題として,すべての市営住宅で100%の家賃が納入されているとは思いません。もちろん我々としても,市営住宅の家賃については,市行政としてはしっかり徴収してほしいと思っています。「払うものは払う」これが大原則であります。入居者にさまざまな事情があっておくれているわけですが,行政も入居者の立場に立っていろいろな事情を考慮しながら,その中から少しでも払っていけるようにいろいろな支払い方法の相談などを積極的にお願いをしたいと思っているわけです。今回市営住宅全体の収納率を出さず,改良住宅だけを取り上げて,いかにもこの人たちは家賃さえも払っていないというようなイメージだけを広げよう,植えつけようとしているのではないかと感じます。
家賃のことを載せるなら,市内の市営住宅すべての収納状況を載せるのがフェアなやり方ではないでしょうか。それを特定の住宅だけをターゲットにするような市民のねたみ意識を増長させる以外の何ものでもない。党利党略のために市民の中にあるあそこは怖い,あそこの人は勝手なことばっかりするというような部落差別意識を巧みに利用して,ああやっぱりそうかと思わせるようなデータを流して市民の差別意識をあおっているとしか見えないのです。
市の施策を批判するのは自由ですが,ねたみ差別意識を増長させるようなことをされると,我々はこれに断固として抗議をしなければなりません。差別意識を利用して党勢を拡大しようとする人間としての卑劣な行為は即座にやめていただきたい。この同和という一言で人間性を否定されてきた市内の兄弟姉妹を代表して強く訴えるところであります。
また,「いつまで続けるのか同和優先行政」「地域改善事業は平成14年3月で終了」という大きな見出しもあります。私はこれまで四国中央市にある差別の実態から,差別をなくしていく施策を訴えてきたわけですが,特に結婚にかかわる差別事象というのはきわめてプライベートな問題であり,しかも現在進行中の事象については,非常にデリケートな問題ですので,当然表には出しにくいというのが正直なところです。ですから,私がここでお話をしてきた事実もほんの氷山の一角であります。市長や教育長を初め,行政職員の方々におかれましては,その氷山の一角である私の訴えを真摯に受けとめていただいて,部落差別の現状について少しずつ認識を持ってきてくださっておると感じているところでありますが,先ほどの議員さんはそういう足元の現実は見ずに,国の方針などを机の上でお勉強されているようです。そういうふうに国の同和行政に対する考え方の議論をするのであれば,それについての間違いもこの際あえてはっきり正しておきたいと思います。
確かに現在国の特別措置法は終了しておりますが,日本共産党の皆さんがよく引用される地域改善対策協議会の意見具申では,同対審答申は,「部落差別が現存する限りこの行政は積極的に推進されなければならないと指摘をしており,特別対策の終了すなわち一般対策への移行が,同和問題の早期解決を目指す取り組みの放棄を意味するものではないことは言うまでもない。一般対策移行後は,従来にも増して行政が基本的人権の尊重という目標をしっかりと見据え,一部に立ちおくれのあることも視野に入れながら,地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努め,真摯に施策を実行していく主体的な姿勢が求められる」と述べられています。
しかも,共産党の皆さんはよく地域改善対策協議会総括部会報告というものを引用されて,自分たちの主張を正当化しますが,その際引用するのは,「同和問題に関する国民の差別意識は,着実に解消へ向けて進んでいる」という部分です。しかし,実はこの文章は後にこういうふうに続いているのです。「同和問題に関する国民の差別意識は,着実に解消へ向けて進んでいるものの,結婚差別を中心に依然として残っている。また,人権侵害が生じている状況も見られ,その際の人権擁護機関の対応はなお十分なものとは言えない」と,ここまで引用するのが正しい引用の仕方ではないでしょうか。
また,鈴木議員が3月議会の一般質問や御自身の文章で引用されていた「物的な生活環境の改善を初めとする物的な基盤整備はおおむね完了するなど着実に成果を上げ,さまざまな面で存在していた格差は大きく改善をされた」という部分にしても,その後には,「しかし大学への進学率などに見られるような教育の問題,これと密接に関連する不安定就労の問題,産業面の問題など,格差がなお存在している分野が見られる」というふうに続きます。これがこの文章の意図するところではないかと思いますし,政府の見解だと思います。確実に成果は上がっているけれども,まだまだ課題はあると言っているのに,本末転倒させてねじ曲げた引用をして,差別があるのにないことにしているのです。
つまり,今回の民報の中にも掲載されています。「同和事業は平成14年3月で終了しており,改めて同和住宅の建設は逆差別を生み,到底理解されるものではない」という発言。同和事業だの同和住宅だの,差別意識に満ちた発言をしている上に,発言内容は余りにも認識不足の内容であります。「国の法律がなくなっても,同和対策事業は終了もしていないし,逆差別意識があるとすれば,それを啓発によってなくしていかなければならない課題」なのです。
その上,「同和対策事業は同和地区を周辺から分離・隔離して固定化する」と言われておりますが,これも恥ずかしい限りの認識不足と言わざるを得ません。市内のどこの道路が対策事業でつくられたものなのか,御自身で行って確かめてみれば一目瞭然であります。分離・隔離するどころか,周辺地域との交流促進のためのアクセス道路がどれだけつくられてきたか。そうしてその道路を利用している大半はだれなのか。例えば私の家の近くで言いますと,対策事業でできた東天満農免線という道路がありますが,これは北地区と土居地区を結ぶ幹線道路として,私の地区の人だけではなく毎日大勢の人が利用されています。発言する前にそういう現実を,きちっとやはり見ていただきたいと思います。
多分議員さん御自身も,対策事業は逆差別だという固まった考え方をされているのではないかと思いますので,早くきちっと理解をしていただき,このような差別扇動はやめていただきたいと思います。
そして,民報宇摩には,市住宅の建設は全市内の住宅問題を視野に入れて計画を練り直すべきということを書かれておりますので,この点についてまず市当局に対して質問をしたいと思います。
1点目の質問になりますが,市全体の住環境整備についてどのような構想を持っているのか。特に市営住宅の整備に関してどのような計画を持っているのかということです。これまで何度か答弁をいただいておりますが,それでも理解をしてくれない方々もいらっしゃいますので,丁寧に答えていただきたいと思います。
次に,民報宇摩第6号に,「いつまでも行政措置を行うことは市民の理解と協力が得られないだけではなく,差別の解消に逆行する行為を行政が行うことであり,行政責任が再び厳しく問われることになる」と書かれていることに対してですが,四国中央市としてはどういう見解を持っておられるのか。同対審答申は,「部落差別が現存する限りこの行政は積極的に推進されなければならない」と指摘をしており,特別対策の終了,すなわち一般対策への移行が同和問題の早期解決を目指す取り組みの放棄を意味するものではないということは言うまでもない。一般対策移行後は,従来にも増して行政が基本的人権の尊重という目標をしっかりと見据え,一部に立ちおくれのあることも視野に入れながら地域の状況や事業の必要性の的確な把握に努め,真摯に施策を実施していく主体的な姿勢が求められるという地域改善対策協議会の意見具申を受けて,2番目に,同和問題解決に向けて,市はどのような方針で主体的に取り組もうとしているのか。また,先ほどの民報宇摩のような結果として,差別を助長するような同和問題解決に逆行するような動きに対しては,どういうふうな考え方を持っておられるのか,お答え願いたいと思います。
さて,先月10月27日,28日,11月4日,5日と土居地区の同和教育地区別懇談会が開催をされました。市行政として同和問題解決に向けたさまざまな施策も大事ですが,こういう市職員が直接住民と向かい合って啓発をしていくという場も,同和問題解決に向けて大きな意味があると私はとらえております。これについては,旧土居町議会の時代から何度も質問させていただいているのですが,自治会,公民館,学校,各種団体が結集してまちを挙げて行っているこの地区懇において,同和問題解決の先頭に立つべき市職員は,一体どのような役割を果たしてきたのかお聞きをしたいと思います。
しっかり職員研修を積み上げて,一人一人の力量を高めて地区懇に臨んだのかどうか。例えばこの地区懇は住民啓発あるいは社会教育の場であるのに,学校の先生に頼りきっていたり,差別的な意見に対して何も言えなかったり,十分な打ち合わせが持てていなかったり,あげくの果てには忘れていて当日欠席をしたりする職員はいなかったのかどうかなども含めて,3番目に,土居地区の地区懇の中で,市の職員はどのような役割を果たし,どのような課題が残ったのかについてお聞かせを願いたいと思います。
4つ目の質問は,幼稚園,保育所など四国中央市立の就学前教育機関の職員配置についてです。
これらの機関の職員は,臨時であれ正職であれ市の職員であると思うのですが,4番目に,来年度4月から定員を確保してスタートできるのかどうかお尋ねをしたいと思います。
この件につきましては,ことしの6月議会でもお尋ねしておりますが,いまだに職員が足りないところもあるようです。いい人材を確保するということを考えますと,早い時期から採用計画が必要かと思います。もう12月ですので,来年度は加配保育士,教育支援員を含めて,市内の公立幼稚園,保育所で万全のスタートができるような準備が整っているのかどうか,お聞かせを願いたいと思います。
次は,同和教育に関する質問です。
まず,学校同和教育に関してですが,今年度はこれまで各地域でばらばらに行われていた同和教育の研究会の名称を統一して,四国中央市人権・同和教育研究大会というようにされたと聞いております。また,市内の教職員が1人1回はほかの地区の研究大会に参加するというような方針を出され,昨年度から見ると飛躍的に各地区間の交流が図られたのだろうと思います。
そして,市内の同和教育の一本化ということについて,これまでの理屈で論議をしてきたのと違って,実際の授業や児童生徒の様子を見ながら交流したことで,その違いが明らかになったり,また統一の方向性が見えてきたのではないかと思います。
そこで,大体各地区での研究大会を終えて,5番目に,今年度各地域で開かれた市人権・同和教育研究大会それぞれの成果と課題,また市全体としての成果と課題は何かということを,市全体の学校同和教育を統括する立場にある教育委員会にお答えを願えたらと思います。
これまで何度も申し上げておりますとおり,主任会がどうとか,校長会がどうとか,そういうお話ではなく,市教育委員会の学校教育課としてどのように総括をされておるか,現時点でのまとめでも結構ですので,お答えをいただきたいと思います。
それに関連する形になりますが,特に来年度は全国人権・同和教育研究大会が20年ぶりに愛媛で開催される年であります。20年前には,この四国中央市内から特別報告を初め,多くの実践報告がなされていきました。今回も現在のところ来年の全同教大会の関連行事として,大会前日に土居中学校で公開授業研究会を開催したいと,市教委から地元実行委員会へ申請をしているようですが,これは四国中央市としての方向性が問われることにもなると思います。また,それ以外にも愛媛県の中で四国中央市の果たすべき役割,期待は大きいのではないかと私は思います。
そこで,6番目に,来年度以降教育委員会として市内の同和教育をどのように方向づけしようとしているのか。全同教大会に向けての取り組み,土居中学校を初め,各学校現場へのてこ入れ,バックアップ等も含めて市の方針をお聞かせ願えたらと思います。
最後の質問は,社会同和教育,市民啓発の分野になりますが,以前からお願いをしている同和問題に関する市民意識調査,そして身元調査お断り運動についてです。
どちらも調査を実施したり,ステッカーの図案を公募したりしていることは私もわかるのですが,現在のところどういう状況になっているのか。各自の推測ではない客観的な調査によって四国中央市としての重点課題が見えてくるでしょうし,また具体的な取り組みを市内全体で進めていくことによって,同和問題解決に向けた市民の一体感が生まれてくるのではないかと思います。
そこで,7点目になりますが,意識調査の結果,市民の意識はどうであり,課題はどこにあって,そのために来年度以降どのような取り組みが必要であると考えておられるのか。また,市内統一の身元調査お断り運動をどのように展開をしていこうとしているのかをお答え願えたらと思います。
以上で1回目の質問を終わります。理事者におかれましては,誠意ある答弁をされますよう,よろしくお願いをいたします。
◆27番(三谷つぎむ君) 名指しで私たちの民報を批判されたんですから,私たちにも発言の時間をとってください。
◎市長(井原巧君) それでは,午前中の原田議員の御質問のうち,市の住宅施策について私の方から答弁をさせていただきます。
冒頭お話しのとおり,21世紀は「人権の世紀」と言われながら,ことしはその人権についてさまざま考えさせられた1年でもございました。果たしてその方向に向かっているのか,逆行しているのかと感じさせられる1年でもございました。
また同時に,インターネット等の普及によりまして,匿名性というそういう世界の中で,人権を無視したような書き込み等も行われているような中で,人権侵害等についても今後真剣に国を挙げて取り組まなければならない事態であるというふうに感じておる次第でございます。そういう中で,市の住宅施策について私の方からお答えを申し上げます。
まず,1点目の市全体の住環境整備につきましては,御案内のように,今日の住環境を取り巻く状況は,中心市街地における空洞化や高齢化社会の進展,また住宅の老朽化など,多くの問題を抱えております。そのような状況の中で,今年度策定されました四国中央市総合計画基本構想におきまして,本市の将来像として「四国のまんなか,人がまんなか」を掲げております。
その中で,特に「人がまんなか」であるためには,人が安心して暮らせるまちづくりが求められていると思われます。そのためには,本市の抱える課題や特性に対応した住宅施策を地域の実情に即した総合的な計画とする四国中央市住宅マスタープランを早期に策定し,今後の住宅施策として目指す将来ビジョンを明らかにし,安心安全な住環境整備を目指してまいりたいと考えております。
また,市営住宅の整備計画につきましては,御案内のように,市営住宅の建てかえ計画等は,合併前の旧市町村におきまして,市営住宅全体の管理計画でありますストック総合活用計画が策定されておりましたが,合併による事業計画の見直しが必要とされ,事業実施がなされていないのが現状であります。
また,今後建てかえ事業等を実施するためには,本年度策定されました四国中央市総合計画基本構想や総合基本計画を上位計画とした四国中央市市営住宅ストック総合活用計画が必要とされております。
したがいまして,市営住宅の適正な管理戸数の検討や緊急性等を考慮し,計画的な建てかえや住戸改善,また耐震化等の予防対策に取り組み,だれもが安心して暮らせる住環境の向上が図れる市営住宅ストック総合活用計画に仕上げてまいりたいと考えているところでございます。
しかしながら,住宅施策に対する国費の制度が,国の三位一体の改革の中で,今年度より補助金制度から交付金制度に変更され,国費の減額が見込まれておりますので,今後の財源確保や厳しい財政状況を見きわめながら計画的な市営住宅の建てかえ等を推進してまいりたいと考えておりますので,御理解のほどお願い申し上げます。
その他の質問に関しては,関係理事者より答弁させます。
◎教育長(宮崎節夫君) それでは,原田議員の御質問の中で,同和教育についてお答え申し上げます。
最初に,各地区で開かれました四国中央市人権・同和教育研究大会の成果と課題についての御質問にお答えいたします。
それぞれの地区で行われました研究大会は,市内すべての学校に案内状を配布しましたので,これまで以上の参加者数となり,特に研究授業後の研究協議におきましては,多方面からの意見を聞くことができました。研究会における資料や教材を今後の学校経営や学級経営,学習指導にそれぞれの学校で生かすことができたことが成果と考えております。今後これまで以上に意見が十分反映できるよう,さらなる検討をしなければならないと考えております。
次に,市全体としての成果と課題についてお答えいたします。
今年度市内各地区で開催されております研究大会等につきましては,市内人権・同和教育主任代表者会におきまして,すべての学校のすべての先生方が他地区の研究会に参加できるように計画していただきました。このことは,他の地区の取り組みを理解し,自校に持ち帰り研修を再度行うことにより,よさを知ることができたことは大きな成果と考えております。
しかし,研究会のみではなく,参観日等も参加範囲内となっておりましたので,交流のみとなった場合もあり,来年度の課題と考えております。
現在校長会や人権・同和教育主任会におきましても,来年度の人権・同和教育研究大会への参加方法や研究会の持ち方について検討しておりますので,教育委員会としてもその方向で頑張っていきたいと,そのように思っておりますので,御理解のほどお願い申し上げます。
今後市内のどこの学校に勤務していようとも,差別問題に対する意識が高まるような取り組みが行われるためにも,四国中央市人権・同和教育研究大会が学校人権・同和教育の研修と交流を深める場になればと考えております。今後とも学校教育の重点目標の中の「差別の現実に学ぶことを基本理念とする」というところを再確認していきたいと考えております。御理解のほどよろしくお願いいたします。
次でございますが,人権・同和教育の市の方向づけについてお答えいたします。
合併後,来春には3年目を迎えるわけでございますが,四国中央市の人権・同和教育の方向性につきましては,旧市町村ごとの支部活動を尊重し,それぞれの地域の特徴を生かした学習活動を進めることでスタートをいたしました。今年度も先ほど申し上げました各地域で行われました研究大会等を通して交流の場を積み重ねまして,互いのよさを認め合いながらレベルアップを図っていくよう努めてまいりました。学校教育,社会教育の取り組みの中で前年度の課題を修正し,さらに研究大会等や指導者養成講座,または地域懇談会,人権学習会を充実させていきたいと考えております。
教育委員会といたしましては,四国中央市人権尊重のまちづくり条例の趣旨にのっとり,市民のすべてが取り組む温かい人権・同和教育の展開を基本方針に,行政,学校,地域が一体となった人権・同和教育の推進を図ってまいりたいと考えております。
なお,原田議員が申されましたように,平成18年度全国人権・同和教育研究大会が来年度の12月2日から3日に愛媛県松山市を中心に開催されることになりました。それに先立ち,関連行事として,前日土居中学校を会場としての事前研究発表会が実施される方向で全同教の実行委員会に申請しております。このことにつきましては,四国中央市教育委員会,四国中央市人権教育協議会としましても,事前発表会が他府県から来られた方々に十分学習され,満足してもらえる発表会になるよう,関係機関等と協議しながら準備を整えてまいりたいと思います。以上,御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
◎福祉部長兼福祉事務所長(宮内修君) それでは,私の方から,原田議員の御質問の同和問題解決についての市の方針はどうかのうち,同和問題解決に向けて市はどのような方針で主体的に取り組もうとしているかについてお答えいたします。
地域改善対策事業は,特別対策から一般対策へ移行されましたが,なお残された課題については,行政として関係機関と協議し,進めてまいりたいと考えております。
差別のない住みよいまちづくりを実現するため,すべての人の人権を尊重し,差別のない社会を構築するためには,各種関係団体がともに取り組むことが重要であると考えています。
また,差別の解消は,相手の立場を尊重し,考えていくことをいま一度確認することが大切であると思います。今後とも市民一人一人の人権が守られ,差別のない明るく住みよい四国中央市を目指して取り組んでいきたいと考えております。
続きまして,市民意識調査の結果はどうであったか,また身元調査お断り運動をどのように進めるつもりかについて御説明申し上げます。
市民意識調査は,8月1日基準日で,調査対象は四国中央市に住む満20歳以上の男女3,000人を無作為抽出により実施いたしました結果,1,460人より回答があり,47.6%の回収率でした。現在は8人の分析班員により分析中であり,この分析結果は来年2月中には分析,考察をまとめ,3月中には各関係機関に配布する予定でございます。
次に,身元調査お断り運動についてお答えいたします。
身元調査は,個人のプライバシーを調べることにより,人格や能力とは無関係なことでその人を判断してしまう危険性があり,基本的人権を侵害する大きな問題です。結婚,就職という人生の節目において,いまだ身元調査を行う人がいることは残念なことです。そういうことをなくすために,あらゆる差別の要因となっている身元調査をなくしていかなければなりません。
このようなことから,今年は市報を通して身元調査はなぜいけないのか等啓発いたしました。また,身元調査お断りステッカーの図案を市報で募集いたしましたところ,147通の応募がありました。現在は選定作業に入っており,今年度中には四国中央市としてのステッカーが完成する予定となっております。完成後は,あらゆる機会を通して啓発したいと考えておりますので,御理解賜りますようお願い申し上げます。
◎教育部長(宇高馨君) 原田議員の御質問のうち,土居地区の地区別懇談会についてお答えいたします。
土居地区の地区別懇談会につきましては,5年前から6つの公民館単位の推進体制で臨んでおりますが,職員には各地区の推進員としてみずからの責務として同和問題解決の主体者としての実践が求められております。
また,今なお残されている部落差別を一日も早く解消することが最も大切なことであることを自覚するとともに,さまざまな差別の不合理に気づき,差別は人の命にかかわる問題であるとの強い気持ちで地区別懇談会に取り組んでまいりました。
しかし,今年度の取り組みにつきましては,各地区推進体制の中での事前学習,役割分担等の徹底が十分に図れていなかったことがあったため,一部担当職員の不参加がありました。これは,まだまだみずからの問題としてとらえていない他人ごと意識であり,大きな課題であると考えられます。
また,推進者の力量不足から,参加者の発言に対して同和問題の正しい理解と認識の浸透に不十分であった会場もあり,推進者の意識や指導力の向上が問われているところであります。
11月22日に行われました反省会の中でも,総合支所方式から分庁方式の併用により,職員の意識統一をスムーズに図るための方策を再構築する必要があるとの提言がありましたので,次回の地区別懇談会に向けて各地区における職員の体制強化を図るとともに,一人一人がみずからの問題としてとらえ,自分の心と向き合い,自分の中にある差別に気づき,解消していこうとする行動につながる地区別懇談会を目指していきたいと考えておりますので,御理解を賜りますようお願い申し上げます。
◎総務部長(大西博明君) 原田議員御質問の3点目の就学前教育機関の職員配置についてお答え申し上げます。
今年度当初における職員の配置状況でございますが,4月時点で幼稚園教諭につきましてはかろうじて確保されておりましたが,保育士につきましては14名の欠員が生じる状態でございました。したがいまして,年度当初から臨時職員による保育士確保に向けて,ハローワークはもちろんのこと,あらゆる方面に協力を依頼し,欠員の解消に向けて取り組んできたところでございますが,一たん臨時職員を採用いたしましても,また一方で退職者が出るなど,現在もなお8カ所において12名の欠員が生じている状況でございます。
来年度におきましても,保育士の確保につきましては,引き続き臨時職員に頼らざるを得ない状況でございますことから,今後の対応策といたしまして,保育士を志望するとして既に人事課の方に履歴書が提出されております新規卒業見込み者十数名に対して,早い段階でその確保に努めてまいりたいと考えているところでございます。
さらに,保育士等の臨時職員における雇用の安定化を図るための措置として,経験年数等を賃金に反映させるための方策等につきましても,現在検討中でございますので,御理解賜りますよう,よろしくお願いいたします。
◆10番(原田泰樹君) 市長及び教育長の方からも答弁があって,私は市長,特に助役に対してもそうなんですけど,やっぱり合併して世帯が大きくなって,そしていわゆる市長の考え方であったり,そういうようなものを末端の職員にまで,やはりきちっと意思を通達できるように,市長の考え方が,これは同和問題だけじゃなしにすべての面にそうではなかろうかと思うんです。そういうようなことを今後徹底していただきたいと。各総合支所の支所長さんも通じて,そのことはきちっと考え方が通達できるようなことを構築していただきたい。
教育長,本当に丁寧な答弁をしてくれたわけなんですけども,やはりこれも同じことで,市内には7つの中学校,それで数多い小学校,いろんな教育機関があると思います。そこに四国中央市の教育長,教育委員会,そこの考え方であるとか,そしてその方向性を出していっとんであれば,それが各教育現場の末端の先生にまで,やはりそのことというのは徹底して意識の中に入る。その上で子供と向き合っていただきたい。そういうふうにいつも感じるわけなんです。
そして,今総務部長の方からは,来年に向けての話もあったんですけど,本当に欠員状態で出発するということは,そこの職員が迷惑するというんじゃなしに,保護者がやはり子供を預けるのに不安が出てくるんで,どうしても目が届かなくなってくる,そういうふうなこともあるんで,そういうようなことが絶対ないように,新しい年にはきちっと万全の体制で臨めるように,再度お願いをいたしまして私の一般質問を終わります。
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