寅さんが求めたものと共通する部落問題の解決

 埼玉人権連が2月20日にコーププラザ大宮で開催した第1回埼玉県人権学習交流集会(NPOさいたま人権ネットと共催・参加者74人)の午前の部で、全国人権連の丹波正史議長が「『同和問題』はいま」のテーマで約1時間講演しました。

講演のはじめに丹波議長は、17歳で部落解放運動に参加し間もなく63歳になる長い道のりの中で求めてきたものが何であったかについて、癌で半年間入院生活をした5年前、死に直面する厳しい状況の病室の中で、山田洋次監督の映画『男はつらいよ』全48卷をテープで見て学んだことを語りました。

丹波議長は、映画『男はつらいよ』が一貫して追究したテーマは「人間の幸福とは何か」ではないかとし、寅さんが求め大事にしていたものとして(1)何物にも束縛されない自由、(2)家族の絆、(3)タコ社長やお寺のお坊さん(柴又帝釈天の御前さま)に見られる地域社会とのつながり、(4)人間を愛する気持ち、(5)たくさんではないが何とか生活できるホドホドのお金、の5つを挙げました。そして寅さんが求めてきたこの5つは、人間の幸福を求めて、自由と平等の社会をめざして取り組んできた部落問題の解決とつながると語り、さわやかな感動を与えながら「部落問題」の話に参加者をいざな(誘)いました。

丹波議長は、「封建的身分制に起因する問題」(全解連「21世紀をめざす部落解放の基本方向」・1987年)であり、「日本社会の歴史的発展の過程において形成された身分階層構造に基づく差別」(「同和対策審議会答申」1965年)である部落問題(同和問題)について、その源流である中世・14〜15世紀の「そもそもの初め」から、基本的な解決の状態にある現在までを、具体的な資料を提示して、解りやすく解説しました。

人権学習交流集会は午後、同和・人権行政と人権教育の2分科会で報告と意見交換がおこなわれました。    
                            (管理人) 

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