「買春疑惑議員らが立候補」と一部で報道されながら3人が当選した4月10日投開票の埼玉県議選から1ヵ月。何事も無かったように日が過ぎて行くが、どうにも気になって仕方が無い。
次々に起こる事件や事故のかげで、あいまいにされる問題を忘れないために、報道により事実を記録してしておきたい。
桐原 和恵
忘れかけていた事件を想起させてくれたのが次の報道記事である。
「統一地方選 埼玉県議選に買春疑惑議員らが立候補」
ーー統一地方選挙期間中の現在、自粛ムードで「静かな選挙戦」が各地で展開されている。埼玉県議選挙では過去の選挙で有権者から「NO」を突き付けられた疑惑議員たちが、政界復帰を目指し奔走している。
戸田市(南20区)の細田徳治氏がその1人だ。細田氏は2003年、「海外買春視察疑惑」で批判を受けた影響もあり、07年の県議選では落選したが、今回再び自民党公認で立候補。党県連の関係者によれば、細田氏は戸田市議会議員24人中14人の支持を集めており、当選確実とされている。
日本中で話題となった「海外買春視察疑惑」。発覚の端緒となったのは03年12月に放映されたテレビの報道番組だ。海外視察中の細田氏ら6県会議員が、タイ・バンコクで「クラブかわいい」に入り、ひな壇に並んだ多くの女性からそれぞれ1人を選んで別室へ消えて行くなどの様子が報じられた。その後の調査で、8泊9日で訪問したベトナム、中国などでも豪遊し、視察旅行に計500万円以上が使われたことも判明。県議会に1万5千人を超える辞職要求の署名が集まった。
しかし結果的に何の処分も下されず、後から返納意思を示した出張経費も、結局は返納されずうやむやとなった。疑惑の6議員はその後も埼玉県議会内での要職を歴任していった。特に細田氏が県の財務管理を行なう監査委員に、蓮見昭一氏(吉川市)にいたっては埼玉県議会議長まで務めた。
6議員のうち、今回の統一地方選に立候補しているのは細田氏と蓮見氏以外に齊藤正明氏(入間市)、佐久間実氏(春日部市)で、いずれも自民党から公認を受けている。当選してしまえば、こっちのものと言わんばかりだ。(「金曜アンテナ」・2011/4/8)ーー
※選挙の結果
細田徳治氏〈戸田市・当選〉、蓮見昭一氏(吉川市・落選)、齊藤正明氏(入間市・当選)、佐久間実氏(春日部市・当選)
県議選(定数94・59選挙区)には161人が立候補、15選挙区17人が無投票当選となり44選挙区77議席を144人が争いました。
結果は「自民復調、民主後退」と報道されたように、前回(2007年)の選挙で公認22人が落選、県議会議長と県議団長が落選するなどした自民党は公認・推薦63人(現職43、元職2、新人18)のうち53人が当選(前回比3増)して過半数(48議席)を維持。無所属当選者10人(新人8、現職1、元職 1)に呼び掛けて、全ての常任委員会で過半数を占める「絶対安定多数」とされる54議席以上の確保をめざす勢いといわれています。
各党派の獲得議席数は、自民53(公認48・推薦5)、民主(改選前17)は14(公認11、推薦3)、公明9、共産2、社民1、みんなの党1、無所属14。
埼玉県議会「産業防災アジア行政視察団」参加議員の事実の説明責任と辞職勧告決議を求める要望書
昨年12月13日の日本テレビ「報道特捜プロジェクト」での報道をきっかけに、11月22日から「産業防災アジア行政視察団」として、海外視察に出かけた6人の県議(自民党5人・無所属1人)に関する報道が各新聞誌上を賑わせました。県議会に県民から抗議の声が現時点で1700件余寄せられているように、私たちは当事者である県議会議員6人の海外視察先での行状に、議員を選出している県民として大変恥ずかしいと思うと同時に憤りを感じています。
その後の新聞報道では当該県議6人は、12月16日、海外視察で「誤解招いた」と釈明して視察費用約530万円を議長に返還・議長預かりとなった後、埼玉県議会では12月19日、6人の議員辞職勧告決議案を賛成少数で否決、「海外行政視察に係る関係議員に自戒反省を求める決議 」を賛成多数で可決し、議会による真相解明はこれで幕引きとなったとも言われています。
しかし、12月21日、日本テレビの別番組で、問題となったバンコクのクラブで店の女性が客に買春を持ちかける様子があらたに放映され、13日報道の番組の取材では当初バンコクのクラブに行ったこと自体否認していた県議が報道後に一転して、行ったことは認めた経緯を考えますと、当該県議に対し不信を抱き、県民を代表する公人としての資質自体を疑わざるを得ません。
また、視察自体は報告書も出ており適正に行われたとの認識の上で、議長預かりとなっていた約530万円も県へ返還不能として当該6県議に戻されることとなったという報道もありましたが、12月17日の記者会見で主張した「疑惑を認めるのではなく、反省の気持ちと誤解を受ける部分があったことに対しけじめをつけるため」という当該6県議の公費返金意図はどうなるのでしょうか。
今後このような不祥事の再発を防止し、県議会議員に県民の代表である公人としての誇りを持って公務に臨んでもらうためにも、私たちは、埼玉県議会「産業防災アジア行政視察団」参加議員の事実の説明責任と辞職勧告決議を強く要望します。
「海外視察で買春はない」 自民埼玉県議らが釈明
埼玉県議会の海外視察で自民党県議ら6人がバンコクで女性の接待するクラブに行き、一部県議が宿泊先のホテルに女性を同伴していた問題で、視察団の団長で、自民党の斎藤正明県議が17日記者会見し「買春という事実は全くない」と疑惑を否定した。 斎藤県議は「県民の誤解を招く行動で反省している。政治家として襟を正し信頼回復に努めたい」と謝罪し「カラオケをしていただけ」「ホテルに送ってもらったお礼にお土産を渡した」などと釈明した。 6人の県議は滝瀬副次議長に事実関係について報告書を提出、議長が各会派に説明した。 自民党県議団は「報告書を信じるしかない」と疑惑に幕引きしたい意向だが、他会派は「議会運営委員会で調査すべき」などとしている。(「共同通信」2003.12.17 )
夜遊び疑惑「解決済み」 自民県議団 市民団体に回答
東南アジアでの行政視察中に現地女性との「夜遊び」が報じられた県議5人が、議長や監査委員などの役職に就いた問題で、議員辞職を県内の市民団体が送った公開質問状に対し、議員が所属する自民党県議団が「問題は団並びに議会内会派において解決済み」と回答していたことが20日、明らかになった。
同日、記者会見した同会は「説明責任を果たしておらず県民は納得していない」と自民党県議団の回答に反発。知事との面会を求めるとともに、自民党に再度公開質問状を送付する意向を示した。今後、各議員の地元などで議員辞職と再発防止を求める署名活動を始めるとしている。(「朝日新聞・埼玉県版」2005.5.21 )
埼玉・自民党県議ら6人 公費で買春ツアー疑惑
7泊8日の“視察旅行”中にタイでご乱行
埼玉県議会で、海外視察を口実にした“買春ツアー”が発覚した。
問題のハレンチ議員は、蓮見昭一(61=自民)、佐久間実(63=無所属)、斎藤正明(54=自民)、成塚常吉(64=自民)、細田徳治(54=自民)、田島敏包(56=自民)の6人。いずれも当選3回以上のベテランだ。
一行は先月12日から「産業防災アジア行政視察団」と称してベトナムやタイなどを視察し、20日に帰国した。ところが、日本テレビの「報道特捜プロジェクト」の取材チームに滞在先のバンコクでの買春疑惑の一部始終を撮られていたのだ。
同番組では、現地の日本人クラブ「かわいい」にチャーターバスで乗りつけ、店内にずらっと並んだタイ人ホステスを各自が1人ずつ指名。別室に入ったり、連れ立って外出する様子がバッチリ映っている。
7泊8日のハレンチツアーの総費用は841万円。公費を使った疑いもかけられている。
県議らは「一緒にカラオケを歌っただけ」「公費は使ってない」などと釈明しているそうだが、本紙が取材を申し入れた佐久間、田島両議員からの返答はなかった。
民主党議員団長の秦哲美議員は言う。
「本当に買春をしていたとしたら大問題ですよ。たとえ買春行為がなかったとしても、視察中に誤解を招く行為は許されない。田島議員は視察後、一般質問で最近の青少年犯罪を取り上げ、教育や道徳の問題を指摘していたんですがねえ……」
他の議員も「青少年の健全育成」(蓮見議員)、「礼儀・信義・情愛を重んじた日本人の心」(斎藤議員)などと、エラソーに言っているのだからお笑いだ。即刻、辞職しかない。(「日刊ゲンダイ」2003.12.16)